事業の内容
抜粋表示
/ 原文長 約7243文字
3 【事業の内容】 当社は創薬バイオベンチャー企業として研究開発先行型の事業を展開しており、独自性の高いウイルス遺伝子改変がん治療薬、重症感染症治療薬及びがん検査薬などの開発と事業化を推進しています。 特に、がんのウイルス療法テロメライシン、次世代テロメライシンOBP-702、がんの早期発見・再発予測を行うテロメスキャンを揃え、がんの発見から治療までを網羅する「がん領域」と、コロナウイルス感染症治療薬OBP-2011を中心とした「重症感染症領域」でパイプラインを構築し、さらにこれまでHIV感染症治療薬として開発してきたOBP-601を神経難病治療薬として開発しており、「ウイルス創薬企業」として成長を目指しています。今後は、各パイプラインの製薬企業へのライセンス活動を推進して商業化を早め、さらに新規パイプラインの創製にも取り組んでゆく方針です。 これまで当社は、パイプラインの開発を一定段階まで進め、その後の開発や販売は製薬企業へライセンスを許諾し、その対価として契約一時金やマイルストーン、ロイヤリティ収入などを得るというライセンス型事業モデルを展開していました。しかし、今後は上記のライセンス型事業モデルに加えて、一部のパイプラインに関しては、自社で製造販売承認を得る製薬会社型事業モデルの展開も検討し、「ライセンス型事業モデルと製薬会社型事業モデルのハイブリッド」で事業を展開してゆく方針です。 「オンコリスなしでは医療現場が、ひいては患者様が困る」そういう存在感ある創薬を展開することを基本方針とし、いち早く医療現場の課題解決に貢献してゆきたいと考えています。 なお、当社は、創薬開発プランを創出し、その製造、前臨床試験及び臨床試験をアウトソーシングするファブレス経営による医薬品開発を行い、開発期間の効率化・開発経費の最適化を図っています。当社の事業系統図は以下のとおりです。 [事業系統図] 注:上記のライセンス型事業モデルに加えて、一部のパイプラインに関しては、自社で製造販売承認を得る製薬会社型事業モデルの展開も行っていきます。 (1) 主要なパイプライン 当社は、ウイルス遺伝子改変技術を活用した新規がん治療薬、新規がん検査薬、さらに感染症領域の新たな治療薬の開発を行い、がんや重症感染症領域の医療ニーズ充足に貢献することを目指しています。 特にがん領域では、がんのウイルス療法テロメライシンの開発を進めるとともに、がんの超早期発見又は予後検査を行う新しい検査薬のテロメスキャンを揃えることで、がんの早期発見・初期のがん局所治療・予後検査・転移がん治療を網羅するパイプラインを構築しています。 ① がんのウイルス療法テロメライシン(OBP-301) テロメライシンは、5型のアデノウイルス[*1]を遺伝子改変した腫瘍溶解ウイルスです。…
経営方針・経営戦略・対処すべき課題
抜粋表示
/ 原文長 約1293文字
(1) 経営方針 当社は創薬バイオベンチャー企業として研究開発先行型の事業を展開しており、独自性の高いウイルス遺伝子改変がん治療薬、重症感染症治療薬及びがん検査薬などの開発と事業化を推進しています。 特に、がんのウイルス療法テロメライシン、次世代テロメライシンOBP-702、がんの早期発見・再発予測を行うテロメスキャンを揃え、がんの発見から治療までを網羅する「がん領域」と、コロナウイルス感染症治療薬OBP-2011を中心とした「重症感染症領域」でパイプラインを構築し、さらにこれまでHIV感染症治療薬として開発してきたOBP-601を神経難病治療薬として開発しており、「ウイルス創薬企業」として成長を目指しています。今後は、各パイプラインの製薬企業へのライセンス活動を推進して商業化を早め、さらに新規パイプラインの創製にも取り組んでゆく方針です。 「オンコリスなしでは医療現場が、ひいては患者様が困る」そういう存在感ある創薬を展開することを基本方針とし、いち早く医療現場の課題解決に貢献してゆきたいと考えています。 (2) 当社を取り巻く経営環境 がんのウイルス療法は1990年代から欧米を中心に研究開発が進み、2010年代以降に大きな進展を遂げました。2015年に米国アムジェン社が遺伝子改変ヘルペスウイルスを使ったがんのウイルス療法を上市させ、日本国内では2021年に第一三共(株)が同様なヘルペスウイルス製剤「デリタクト注」(一般名:テセルパツレブ)を日本国内で上市させました。現在も、世界で数十社が様々なウイルス療法の開発に着手し、開発競争が激しくなっています。一方で、遺伝子改変型アデノウイルスによるウイルス療法は未だ薬事承認されたものはなく、当社が開発しているテロメライシンは、食道がんへの適応に対して開発の最終段階にあり、2019年には厚生労働省から『先駆け審査制度への指定』を受け、米国では2020年にFDA(米国医薬品食品局)から食道がん治療に対する『オーファンドラッグ指定』を受けています。これらの指定により、薬事承認にかかわる相談・審査において優先的な取り扱いを受けることができるようになりました。 また、医薬品業界では、大手製薬企業の命運を左右させるようなパテントクリフを補う新薬の創出が大きな課題となってきており、大手製薬会社も独自の新薬の創出に頼るのではなく、ベンチャー企業が創出した従来にない遺伝子治療や細胞治療などの新しいモダリティを求めるようになってきました。このような環境下、当社のような小規模組織は、経営資源であるヒト・モノ・カネを戦略的かつ効率的に活用し、事業のスピードと質を最大化できるというメリットがあります。…
対処すべき課題
抜粋表示
/ 原文長 約2032文字
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社は、組織戦略において下記の課題を重要な課題として取り組んでおります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日時点において判断したものであります。 a.経営理念の浸透 当社のビジョンは、「未来のがん治療にパワーを与え、その実績ががん治療の歴史に私たちの足跡を残してゆくこと」です。 私たちが求めて止まないのは、医療の“イノベーション”です。そのために、普段からの医学研鑽を惜しみません。少人数で大きな仕事を成し遂げてこそ、アドベンチャーと言えるでしょう。大企業にできないことこそ、私たちが成し遂げるべき目標です。いくら儲かるからではなく、どれだけの人を救えるかに価値観をもち、その結果としての利益を追求してゆきたいと考えます。経営者と社員だけではなく、株主様ともこの意識を共有してゆきます。常に透明な経営を心がけ、定期的な情報公開を行ってゆきます。社会貢献を目指す社会人として、常にコンプライアンスの遵守を心がけます。 この経営理念を役職員に浸透させ、経営理念に基づいた経営戦略の遂行を柔軟且つ活気を持って執り行う組織を構築することが、重要な経営課題です。そのために、経営理念を具現化するための行動規範を策定し、役職員に行動規範の遵守を指導するとともに、経営トップが役職員に経営理念を語る機会を積極的に設定しています。その上で、研究開発部門と事業開発部門が一元的に情報を共有することを第一義に組織を構築しています。また、社内リソースを管理する管理部門は、常にステークホルダーを意識し、コンプライアンス遵守を徹底します。さらに、内部監査部門は、経営理念及び行動規範の浸透状況をはじめとするモニタリング機能を充実させていきます。 b.人財の確保と成長 役職員個々の自発的な成長こそが当社の成長を支える必須要素です。その実現のために人財の採用・育成を積極的に推進します。特に、当社の研究開発やビジネスは国内外に渡るため、英語能力をはじめ国際的視野を持つ人財を育てることが重要です。社内外ネットワークを活用し、確かな技術・能力・成長意欲のある人財の採用を行い、併せてOJTや各種研修プログラムによる人財育成を行うことで、陣容の充実を図ります。また、業績評価や株式報酬制度を充実させ、業務のスピード及び質を最大化することに努めます。 c.研究開発体制の強化 当社の研究開発は、医薬品及び検査薬候補の探索・創製から前臨床試験及び初期臨床試験(POC: Proof of Concept)までを中心とし、前臨床から臨床段階への橋渡し(TR:Translational Research)が主業務です。従って、研究開発計画の企画立案並びにその進捗管理を主たる業務とするプロジェクトリーダーを担える人財の確保並びに育成が重要な課題です。…
経営成績・財政状態の概況
抜粋表示
/ 原文長 約2007文字
3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概況 当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況 当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染者の重症化率の低下に伴い、以前のような経済活動へ復活の兆しが見えてきました。一方で、ロシアのウクライナ侵攻によるエネルギー逼迫や米国や欧州の政策金利引き上げによる急速な円安進行など、国内外の不安定な状況は今後も継続する見通しです。 このような状況下、当社は「未来のがん治療にパワーを与え、その実績でがん治療の歴史に私たちの足跡を残してゆくこと」をビジョンとし、経営の効率化及び積極的な研究・開発・ライセンス活動を展開いたしました。 特に、がんのウイルス療法テロメライシン(OBP-301)を中心に研究・開発・ライセンス活動を推進させています。また、核酸系逆転写酵素阻害剤OBP-601(censavudine)は、Transposon社とのライセンス契約の下、同社の全額費用負担により臨床試験が進められています。 当社活動の詳細に関しては、「第2 事業の状況 5.研究開発活動」をご確認ください。 以上の結果、当事業年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。 a.財政状態 当事業年度末の資産合計は、現金及び預金の減少1,743,434千円、売掛金の減少352,148千円、前払費用の減少73,006千円、長期前払費用の減少17,090千円等により、前事業年度末に比べ1,640,917千円減少し、2,650,959千円となりました。 当事業年度末の負債合計は、短期借入金の減少11,104千円、未払金の減少45,388千円、未払法人税等の減少56,311千円、長期借入金の減少100,000千円等により、前事業年度末に比べ206,194千円減少し、491,690千円となりました。 当事業年度末の純資産合計は、資本金の減少6,039,516千円、資本剰余金の減少8,477,219千円、利益剰余金の増加13,082,041千円等により、前事業年度末に比べ1,434,722千円減少し、2,159,269千円となりました。 b.経営成績 当事業年度は、売上高976,182千円(前期は売上高642,494千円)、営業損失1,204,506千円(前期は営業損失1,454,554千円)を計上しました。また、営業外収益として受取利息587千円、為替差益62,639千円等を計上し、営業外費用として支払利息3,945千円、譲渡制限付株式報酬償却17,793千円等を計上し、経常損失1,163,008千円(前期は経常損失1,500,888千円)になりました。…
セグメント関連
抽出本文
/ 原文長 約67文字
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】 当社は、創薬事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。
主要な顧客・販売先
抜粋表示
/ 原文長 約3611文字
(3) 販売実績 当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 なお、当社は、創薬事業の単一セグメントであるため、セグメント別の 販売実績 の記載は省略しております。 セグメントの名称 当事業年度 (自 2022年1月1日 至 2022年12月31日 ) 前年同期比(%) 創薬事業(千円) 976,182 151.9 合計(千円) 976,182 151.9 (注) 1.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先 前事業年度 (自 2021年1月1日 至 2021年12月31日 ) 販売高(千円) 割合(%) A社 302,707 47.1 B社 287,652 44.8 2.当社顧客との各種契約においては秘密保持条項が存在するため、社名の公表は控えさせて頂きます。 相手先 当事業年度 (自 2022年1月1日 至 2022年12月31日 ) 販売高(千円) 割合(%) 中外製薬株式会社 913,107 93.5 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日時点において判断したものであります。 ① 重要な会計方針及び見積り 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成されております。この財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、一定の会計基準の範囲内にて合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っておりますが、実際の結果は特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。 当社が財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。 a.偶発債務 当社は米国の委託製造開発先より、950千ドルの製造委託契約に関連し、製造過程の初期において生じた製造逸脱に関して発生した費用の一部負担に対する交渉を受けており、現在その内容について協議中であります。 当社は外部の専門家に相談した結果、当該費用負担請求に応じる理由はないと判断しておりますが、今後の推移によっては当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。なお、当事業年度末においてはその影響等は合理的に見積もることが極めて困難であることから費用計上しておりません。 なお、当社の財務諸表の作成に際して採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載しております。…