事業の内容
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/ 原文長 約5330文字
3【事業の内容】 当社グループは、当社および欧米市場における販売子会社であるHuman Metabolome Technologies America, Inc.(以下「HMT-A」といいます。)の2社で構成され、 「未来の子供たちのために、最先端のメタボローム解析技術とバイオ技術を活用した研究開発により、人々の健康で豊かな暮らしに貢献する」 ことを企業理念とし、 独創的な質量分析技術を駆使して、研究開発から生産効率化、品質保証・検査までを支える“バイオ解析プラットフォーマー”として、顧客・ユーザに付加価値を提供する ことをビジョンとして事業を展開する慶應義塾大学発のベンチャー企業です。 顧客のライフサイエンス研究支援、機能性素材開発支援、バイオものづくり支援のニーズに対し当社のバイオ解析技術・ノウハウにより、ソリューションを提供してまいります。 <事業系統図> (1)メタボローム解析 人間をはじめとする生物は、筋肉や臓器、骨といった多様な機能を持つ器官から成り立ちますが、これらはアミノ酸や脂質、核酸などの代謝物質(メタボライト)を共通の構成因子としており、代謝物質は全ての生命活動において欠かせない役割を担っています。代謝物質は食事により供給され、運動など日々の活動の中で消費されます。その機能に応じて体内や細胞内を移動し、多くの化学反応によって新しい物質へと作り替えられていきます。このような化学反応のことを代謝(メタボリズム)と呼び、この物質変換は代謝経路という一定の規則により成り立っています。代謝の仕組みを理解することは、私たち自身をより深く知ることに繋がります。 メタボローム解析は幅広い分野で利用されていますが、主に以下のようなニーズ分野で代謝を理解する手法として活用されています。 ① ライフサイエンス研究支援 主にバイオマーカー探索や作用機序解明などの基礎研究分野で利用されています。 生命活動を営むためには、様々な機能を精緻に制御して”恒常性”を維持する仕組み(内的/外的な影響を最小限にし、一定に保つ仕組み)が備わっています。体温や心拍数が一時的に変化しても元に戻ることが、恒常性の身近な例と言えます。しかし、疾病に罹患することにより恒常性が破綻した場合、代謝物質などの構成要素にも影響が及び、健康の時とは異なる振る舞いを示すようになります。それがバイオマーカーです。バイオマーカーとして広く知られているものに、膵臓の機能指標となる血糖(糖尿病)や肝機能の指標となるγ-GTP(肝硬変等)、腫瘍マーカーとしてPSA(前立腺がん)やCA19-9(膵臓がん等)があります。バイオマーカーとは、特定の疾患に対して客観的に評価できる生体上の指標をいいます。…
経営方針・経営戦略・対処すべき課題
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/ 原文長 約2202文字
(4) 中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題 2020年6月期以降、2023年6月期までは「経営基盤整備の期間」と位置付け、不採算事業の整理や生産性向上を推進し、持続的な事業活動を可能とする財務体質の強化に努めてまいりました。 2024年6月期から2026年6月期までの中期経営計画では、これまでの先端研究開発支援事業(現ライフサイエンス研究支援サービス)において着実な増収増益を図るとともに、ヘルスケア・ソリューション事業(現機能性素材開発支援サービス)の拡大と収益化のための「成長基盤構築の期間」と位置付けておりました。2025年6月期には当時のヘルスケア・ソリューション事業のセグメント利益が黒字化し、安定軌道に乗せることができました。また2025年7月より新規事業としてバイオものづくり支援サービスの提供を開始し、2026年6月期に本サービスは計画を上回る成果をあげることができました。一方で、ライフサイエンス研究支援サービスは、3年連続で減収となり、当社グループ全体の中期経営計画未達の主要因となりました。ライフサイエンス研究支援サービスの低迷は、主に国内アカデミア大型案件の年次変動と海外事業の減少によるものです。また設備投資などによる製造原価の増加も全社の利益に影響を及ぼしています。このような結果から、アカデミア案件に左右されない収益構造を構築すること、需要減少の際にも選ばれるだけの技術競争力の強化をしていくこと、さらなる生産性向上の取組が必要であることを確認しました。 これらを踏まえて、5か年中期経営計画[TIAD6]を策定いたしました。TIAD6では下記の5つの課題に対し、重点戦略を定めて実行してまいります。 ①既存事業の維持・拡大 過去3か年において減収となったライフサイエンス研究支援サービスは、当社の中核であるため、本サービスの維持・拡大が課題となります。また機能性素材開発支援サービスもこれまでは順調に売り上げを拡大してまいりましたが、今後は維持・拡大のステージに入ると考えています。一方、2025年7月よりサービスを開始したバイオものづくり支援サービスは、政府の戦略17分野の1つに選定されるなど今後も大きな成長が見込まれる分野です。このような中、当社グループは以下の戦略により、「既存事業の維持・拡大」を遂行してまいります。 1)営業改革 ライフサイエンス研究支援における営業改革を推進してまいります。これまでは受注対応型の営業スタイルが多く、属人的営業にとどまる面がございました。今後企業案件の拡大を進めていくためには、企業顧客の潜在ニーズ創出型の営業スタイルに変えていく必要があり、それを組織として再現性のある「型」に落としていく必要があります。またデータやAIを駆使して営業効率を改善していくことにも取り組んでまいります。…
対処すべき課題
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/ 原文長 約2202文字
(4) 中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題 2020年6月期以降、2023年6月期までは「経営基盤整備の期間」と位置付け、不採算事業の整理や生産性向上を推進し、持続的な事業活動を可能とする財務体質の強化に努めてまいりました。 2024年6月期から2026年6月期までの中期経営計画では、これまでの先端研究開発支援事業(現ライフサイエンス研究支援サービス)において着実な増収増益を図るとともに、ヘルスケア・ソリューション事業(現機能性素材開発支援サービス)の拡大と収益化のための「成長基盤構築の期間」と位置付けておりました。2025年6月期には当時のヘルスケア・ソリューション事業のセグメント利益が黒字化し、安定軌道に乗せることができました。また2025年7月より新規事業としてバイオものづくり支援サービスの提供を開始し、2026年6月期に本サービスは計画を上回る成果をあげることができました。一方で、ライフサイエンス研究支援サービスは、3年連続で減収となり、当社グループ全体の中期経営計画未達の主要因となりました。ライフサイエンス研究支援サービスの低迷は、主に国内アカデミア大型案件の年次変動と海外事業の減少によるものです。また設備投資などによる製造原価の増加も全社の利益に影響を及ぼしています。このような結果から、アカデミア案件に左右されない収益構造を構築すること、需要減少の際にも選ばれるだけの技術競争力の強化をしていくこと、さらなる生産性向上の取組が必要であることを確認しました。 これらを踏まえて、5か年中期経営計画[TIAD6]を策定いたしました。TIAD6では下記の5つの課題に対し、重点戦略を定めて実行してまいります。 ①既存事業の維持・拡大 過去3か年において減収となったライフサイエンス研究支援サービスは、当社の中核であるため、本サービスの維持・拡大が課題となります。また機能性素材開発支援サービスもこれまでは順調に売り上げを拡大してまいりましたが、今後は維持・拡大のステージに入ると考えています。一方、2025年7月よりサービスを開始したバイオものづくり支援サービスは、政府の戦略17分野の1つに選定されるなど今後も大きな成長が見込まれる分野です。このような中、当社グループは以下の戦略により、「既存事業の維持・拡大」を遂行してまいります。 1)営業改革 ライフサイエンス研究支援における営業改革を推進してまいります。これまでは受注対応型の営業スタイルが多く、属人的営業にとどまる面がございました。今後企業案件の拡大を進めていくためには、企業顧客の潜在ニーズ創出型の営業スタイルに変えていく必要があり、それを組織として再現性のある「型」に落としていく必要があります。またデータやAIを駆使して営業効率を改善していくことにも取り組んでまいります。…
経営成績・財政状態の概況
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/ 原文長 約4341文字
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 経営成績の状況 当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善により景気は緩やかな回復基調にありますが、物価上昇、米国の通商政策等の影響や日米の金融政策の変更、中東地域を中心とした地政学的リスクなどに伴い、内外経済が下振れするリスクがあることから、引き続き先行きの不透明な状況が続くことが見込まれます。 当社グループが属するライフサイエンス業界では、国内では健康管理へのニーズの高まりを受けた研究開発の増加傾向が継続しています。また政府の戦略17分野の1つであるバイオものづくり関連の研究開発も活発になってきています。 このような状況の中、当社グループではライフサイエンス研究支援サービス、機能性素材開発支援サービスに加えて、バイオものづくり支援サービスの提供を開始し、受注拡大に向けた活動を行いました。研究開発においては、バイオものづくり支援サービス向けの開発を継続するとともに、新規事業の開発にも取り組みました。 当連結会計年度の売上高は、1,421,944千円(前連結会計年度比2.3%減)と減少いたしました。 サービス別には、バイオものづくり支援サービスは7月の上市後好調に受注が推移し、年間売上目標を上回る127,226千円を達成することができました。機能性素材開発支援サービスも、ヘルスクレーム測定パッケージなどの受注が好調に推移し、363,885千円(前連結会計年度比16.6%増)と売上を伸長させました。一方、ライフサイエンス研究支援サービスは、国内アカデミア分野での大型案件が減少したこと、海外売上も市場全体の需要減などにより大きく減少した結果、930,832千円(前連結会計年度比18.6%減)と減少いたしました。 分野別売上高は、以下のような推移となりました。 ・アカデミア分野の売上高は、機能性素材開発支援サービスとバイオものづくり支援サービスでは増加しましたが、主に国内ライフサイエンス研究支援サービスで大型案件が減少したことにより、全体としては58,951千円の減少となりました。 ・製薬企業分野の売上高は、海外ライフサイエンス研究支援サービスで欧米市場の需要低迷により減少いたしましたが、国内の全サービスでは増加した結果、21,279千円の増加となりました。 ・食品分野の売上高は、国内ライフサイエンス研究支援サービスでは減少しましたが、機能性素材開発支援サービス、バイオものづくり支援サービスでの増加により、全体として24,314千円の増加となりました。…
セグメント関連
抽出本文
/ 原文長 約637文字
【セグメント情報】 前連結会計年度(自 2024年7月1日 至 2025年6月30日) 「当連結会計年度(報告セグメントの変更等に関する事項)」に記載のとおりであります。 当連結会計年度(自 2025年7月1日 至 2026年6月30日) 当社グループは、「メタボローム解析受託サービス事業」の単一セグメントであるため、記載を省略しております。 (報告セグメントの変更等に関する事項) 当連結会計年度より、報告セグメントを従来の「先端研究開発支援事業」及び「ヘルスケア・ソリューション事業」の2セグメントから、「メタボローム解析受託サービス事業」の単一セグメントに変更しております。 この変更は、当社グループの事業展開、経営資源配分等の意思決定のプロセスや実態を考慮した結果、「メタボローム解析受託サービス事業」として統合した単一セグメントとして開示することが、当社グループの経営実態をより適切に反映するものと判断したためであります。 この変更により当社グループの今後の成長加速において、限られたリソースをより機動的かつ有機的に活用し、集中的に戦略領域に投下することで効率的な研究開発投資を行いつつ、新規事業を確実に立上げ、高付加価値事業を拡大していくことで企業価値の向上につなげてまいります。 なお、この変更により、当社グループは「メタボローム解析受託サービス事業」の単一セグメントとなることから、前連結会計年度及び当連結会計年度のセグメント情報の記載を省略しております。
主要な顧客・販売先
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/ 原文長 約1789文字
(4) 販売実績 当社グループは、「メタボローム解析受託サービス事業」の単一セグメントであり、当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。 セグメントの名称 前連結会計年度 (自 2024年7月1日 至 2025年6月30日) 当連結会計年度 (自 2025年7月1日 至 2026年6月30日) 販売高(千円) 販売高(千円) メタボローム 解析受託サービス事業 1,455,004 1,421,944 合計 1,455,004 1,421,944 (注)主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、当該割合が100分の10に満たないため、記載しておりません。 (2) 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成されております。この連結財務諸表において、損益又は資産の状況に影響を与える見積りの判断は、一定の会計基準の範囲内において、過去の実績や判断時点で入手可能な情報に基づき合理的に行っておりますが、実際の結果は見積りによる不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 売上高に関しましては、バイオものづくり支援サービスは7月の上市後好調に受注が推移し、年間売上目標を上回る127,226千円を達成することができました。機能性素材開発支援サービスも、ヘルスクレーム測定パッケージなどの受注が好調に推移し、363,885千円(前連結会計年度比16.6%増)と売上を伸長させました。一方、ライフサイエンス研究支援サービスは、国内アカデミア分野での大型案件が減少したこと、海外売上も市場全体の需要減などにより大きく減少した結果、930,832千円(前連結会計年度比18.6%減)と減少いたしました。 売上原価は、売上減少に伴う提携サービス仕入は減少いたしましたが、省人化などの設備投資に伴う減価償却費及び修繕費の増加などにより前連結会計年度比20,128千円の増加となりました。…