事業の内容
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/ 原文長 約3891文字
3【事業の内容】 当社グループは、当社、先端研究開発支援事業の欧米市場における販売子会社であるHuman Metabolome Technologies America, Inc. (以下「HMT-A」といいます。)の2社で構成され、 「未来の子供たちのために、最先端のメタボローム解析技術とバイオ技術を活用した研究開発により、人々の健康で豊かな暮らしに貢献する」 ことを企業理念とし、 ヘルスケア研究開発に携わる人々のベストパートナーとして、画期的なヘルスケア製品・サービスの創造に貢献する[ヘルスケア・ソリューション・プロバイダー] を目指して事業を展開する慶應義塾大学発のベンチャー企業です。当社グループは、設立母体である慶應義塾大学先端生命科学研究所及び本社所在地である山形県や鶴岡市等地方自治体と産官学連携のもとに事業を展開しております。 <事業系統図> (1) メタボロームとバイオマーカー 人間をはじめとする生物は、筋肉や臓器、骨といった多様な機能を持つ器官から成り立ちますが、これらはアミノ酸や脂質、核酸などの代謝物質(メタボライト)を共通の構成因子としており、代謝物質は全ての生命活動において欠かせない役割を担っています。代謝物質は食事により供給され、運動など日々の活動の中で消費されます。その機能に応じて体内や細胞内を移動し、多くの化学反応によって新しい物質へと作り替えられていきます。このような化学反応のことを代謝(メタボリズム)と呼び、この物質変換は代謝経路という一定の規則により成り立っています。代謝の仕組みを理解することは、私たち自身をより深く知ることに繋がります。 メタボローム解析は幅広い分野で利用されていますが、以下のような分野で代謝を理解する手法として活用されています。 ・大学などの研究機関における疾患メカニズムの研究 ・製薬企業における探索・薬理研究や毒性研究 ・発酵を利用した物質生産を行っている企業における生産性の向上 ・食品企業における成分分析や機能性の探索・確認 生命活動を営むためには、様々な機能を精緻に制御して”恒常性”を維持する仕組み(内的/外的な影響を最小限にし、一定に保つ仕組み)が備わっています。体温や心拍数が一時的に変化しても元に戻ることが、恒常性の身近な例と言えます。しかし、疾病に罹患することにより恒常性が破綻した場合、代謝物質などの構成要素にも影響が及び、健康の時とは異なる振る舞いを示すようになります。それがバイオマーカーです。バイオマーカーとして広く知られているものに、膵臓の機能指標となる血糖(糖尿病)や肝機能の指標となるγ-GTP(肝硬変等)、腫瘍マーカーとしてPSA(前立腺がん)やCA19-9(膵臓がん等)があります。バイオマーカーとは、特定の疾患に対して客観的に評価できる生体上の指標をいいます。…
経営方針・経営戦略・対処すべき課題
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/ 原文長 約1845文字
(4) 中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題 当社グループの中期経営戦略は、基盤となる先端研究開発支援事業の持続的収益拡大とヘルスケア・ソリューション事業の早期確立です。 先端研究開発支援事業では、新サービスメニューの拡充や生産性の向上を通じて、さらなるオペレーショナル・エクセレンスを高めてまいります。この結果、当面は当該セグメントからの利益が当社グループ全体の利益成長を牽引することを計画しております。 ヘルスケア・ソリューション事業では、開発中のバイオマーカーの社会実装に向けて取り組むとともに、ヘルスケア分野における新規事業の創出を目標としてまいります。当該セグメントは当面セグメント損失が続きますが、費用対効果の高い開発投資を継続することで2026年6月期には1億円程度の売上を計上し、全社共通配賦経費を除けばセグメント利益を計上できることを目指します。 上述の中長期的な会社の経営戦略に基づいて、当社グループが対処すべき課題は以下のとおりです。 ① 先端研究開発支援事業の持続的成長と収益力の向上 新解析サービス拡充に向けてさらなる技術開発を進め、最先端の研究開発を支援してまいります。そのために、当社が競争優位性を持つ高感度網羅解析技術を進化させ、付加価値の高いサービスを提供してまいります。特に、ニーズが増大しているヒト臨床試験等での利用拡大に注力し、拡販に努めてまいります。さらに、測定時間短縮メソッドの運用や生産工程の一部ロボット化等による生産性向上を図ってまいります。 また、業務提携等を通じて、他のオミクス解析メニュー等の拡充・強化を図り、お客様の先端研究を支援するサービス・プロバイダーを目指してまいります。2020年6月期において業務提携を行ったリピドーム解析は、サービスメニューの拡充と拡販に注力した結果、特に製薬企業からのニーズを捉え、好調に推移しております。今後ともお客様のニーズを満たす高付加価値サービスの開発・導入などにより、持続的な成長を目指してまいります。 ② ヘルスケア・ソリューション事業の推進 メンタルヘルスや軽度認知障害に関連するバイオマーカー等につきましては、引き続きアカデミアとの研究開発を推進していくとともに、早期社会実装に向けて取り組んでまいります。 ヘルスケア分野における研究開発を支援することを目的として、2021年12月にバイオマーカー探索サービス「メタボロインデックス」を上市し、2022年5月には業務提携により非侵襲的に生体情報の測定を可能とする皮膚ガス測定サービスの提供を開始いたしました。このような新たなサービス開発・導入・連携等を通じて、新規事業を早期に立ち上げ、ヘルスケア分野におけるソリューションプロバイダーを目指してまいります。…
対処すべき課題
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/ 原文長 約1845文字
(4) 中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題 当社グループの中期経営戦略は、基盤となる先端研究開発支援事業の持続的収益拡大とヘルスケア・ソリューション事業の早期確立です。 先端研究開発支援事業では、新サービスメニューの拡充や生産性の向上を通じて、さらなるオペレーショナル・エクセレンスを高めてまいります。この結果、当面は当該セグメントからの利益が当社グループ全体の利益成長を牽引することを計画しております。 ヘルスケア・ソリューション事業では、開発中のバイオマーカーの社会実装に向けて取り組むとともに、ヘルスケア分野における新規事業の創出を目標としてまいります。当該セグメントは当面セグメント損失が続きますが、費用対効果の高い開発投資を継続することで2026年6月期には1億円程度の売上を計上し、全社共通配賦経費を除けばセグメント利益を計上できることを目指します。 上述の中長期的な会社の経営戦略に基づいて、当社グループが対処すべき課題は以下のとおりです。 ① 先端研究開発支援事業の持続的成長と収益力の向上 新解析サービス拡充に向けてさらなる技術開発を進め、最先端の研究開発を支援してまいります。そのために、当社が競争優位性を持つ高感度網羅解析技術を進化させ、付加価値の高いサービスを提供してまいります。特に、ニーズが増大しているヒト臨床試験等での利用拡大に注力し、拡販に努めてまいります。さらに、測定時間短縮メソッドの運用や生産工程の一部ロボット化等による生産性向上を図ってまいります。 また、業務提携等を通じて、他のオミクス解析メニュー等の拡充・強化を図り、お客様の先端研究を支援するサービス・プロバイダーを目指してまいります。2020年6月期において業務提携を行ったリピドーム解析は、サービスメニューの拡充と拡販に注力した結果、特に製薬企業からのニーズを捉え、好調に推移しております。今後ともお客様のニーズを満たす高付加価値サービスの開発・導入などにより、持続的な成長を目指してまいります。 ② ヘルスケア・ソリューション事業の推進 メンタルヘルスや軽度認知障害に関連するバイオマーカー等につきましては、引き続きアカデミアとの研究開発を推進していくとともに、早期社会実装に向けて取り組んでまいります。 ヘルスケア分野における研究開発を支援することを目的として、2021年12月にバイオマーカー探索サービス「メタボロインデックス」を上市し、2022年5月には業務提携により非侵襲的に生体情報の測定を可能とする皮膚ガス測定サービスの提供を開始いたしました。このような新たなサービス開発・導入・連携等を通じて、新規事業を早期に立ち上げ、ヘルスケア分野におけるソリューションプロバイダーを目指してまいります。…
経営成績・財政状態の概況
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/ 原文長 約4013文字
3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 経営成績の状況 当連結会計年度(2021年7月~2022年6月)における世界経済並びに日本経済は、新型コロナウイルス感染症による影響が長期化し、国内では2021年7月から9月には第5波による第4回目の緊急事態宣言が都市部で発出され、また2022年1月から3月には第6波によるまん延防止等重点措置が発出される等、経済活動に大きな影響を与えました。加えて2022年2月下旬からのロシアのウクライナ侵攻による地政学上のリスク、2022年3月以降の中国上海等でのロックダウンに加え、エネルギー・原料価格の高騰とその沈静化対策としての米国などにおける金融引き締め政策、それらの影響による円安ドル高等による国内消費の減退懸念などにより、期待されていた景気拡大に不透明感が高まっている状況です。 当社グループが属するライフサイエンス業界においては、新型コロナウイルス感染症対策としての治療薬・ワクチン等の開発に加え、免疫力向上等の感染症予防を促進するための機能性表示食品開発といった健康管理へのニーズの高まりを受けた研究開発が引き続き増加していると思われます。 このような状況の中、当社グループではWebを活用した営業活動を精力的に行うことで先端研究開発支援事業の受注拡大を図りました。付加価値の高い高感度網羅解析サービスの拡販を行うことで、受注が大幅に増加し、それに伴い売上も増加いたしました。また引き続き一般管理費の削減にも取り組みました。特に2021年12月に欧州子会社の閉鎖が完了したことが、一般管理費削減に大きく貢献しました。 ヘルスケア・ソリューション事業においては引き続き大うつ病性障害(以下「うつ病」といいます。)バイオマーカーの事業化に向けた研究開発を継続するとともに、新規事業開発等にも継続して取り組みました。2021年12月にはバイオマーカー探索の新サービスとしてメタボロインデックスを上市し、2022年5月には皮膚ガス測定サービスを開始いたしました。 これらの結果、当連結会計年度の売上高は、1,223,281千円(前年同期比8.8%増)となりました。一般管理費削減等に努めた結果、当連結会計年度の営業利益は191,150千円(前年同期比385.5%増)となりました。また急激な円安による米国子会社への融資等に係る為替差益46,092千円の計上等により、経常利益は253,078千円(前年同期比325.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は267,785千円(前年同期比360.…
セグメント関連
抽出本文
/ 原文長 約877文字
4 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報及び収益の分解情報 前連結会計年度(自 2020年7月1日 至 2021年6月30日) (単位:千円) 報告セグメント 先端研究開発支援事業 ヘルスケア・ ソリューション事業 売上高 日本 926,362 4,474 930,837 アジアパシフィック 68,869 68,869 欧米 124,360 124,360 顧客との契約から生じる収益 1,119,593 4,474 1,124,067 外部顧客への売上高 1,119,593 4,474 1,124,067 セグメント間の内部売上高又は振替高 1,119,593 4,474 1,124,067 セグメント利益又は損失(△) 141,349 △ 101,980 39,368 セグメント資産 355,632 2,442 358,075 その他の項目 減価償却費 55,356 490 55,846 有形固定資産及び無形固定資産の増加額 71,405 485 71,890 当連結会計年度(自 2021年7月1日 至 2022年6月30日) (単位:千円) 報告セグメント 先端研究開発 支援事業 ヘルスケア・ ソリューション事業 売上高 日本 1,028,794 2,856 1,031,650 アジアパシフィック 39,385 39,385 欧米 152,245 152,245 顧客との契約から生じる収益 1,220,425 2,856 1,223,281 外部顧客への売上高 1,220,425 2,856 1,223,281 セグメント間の内部売上高又は振替高 1,220,425 2,856 1,223,281 セグメント利益又は損失(△) 331,992 △ 140,842 191,150 セグメント資産 498,027 15,415 513,442 その他の項目 減価償却費 64,179 716 64,896 有形固定資産及び無形固定資産の増加額 173,615 256 173,871
主要な顧客・販売先
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/ 原文長 約2100文字
(4) 販売実績 販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称 前連結会計年度 (自 2020年7月1日 至 2021年6月30日) 当連結会計年度 (自 2021年7月1日 至 2022年6月30日) 販売高(千円) 販売高(千円) 先端研究開発支援事業 1,119,593 1,220,425 ヘルスケア・ ソリューション事業 4,474 2,856 合計 1,124,067 1,223,281 (注)主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、当該割合が100分の10に満たないため、記載しておりません。 (2) 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成されております。この連結財務諸表において、損益又は資産の状況に影響を与える見積りの判断は、一定の会計基準の範囲内において、過去の実績や判断時点で入手可能な情報に基づき合理的に行っておりますが、実際の結果は見積りによる不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 売上高につきましては、先端研究開発支援事業においては、Webを活用した営業活動を精力的に行うこと、付加価値の高い高感度網羅解析サービスの拡販を行うことで、受注が大幅に増加し、それに伴い売上も増加いたしました。これらの結果、先端研究開発支援事業において当連結会計年度末の受注残高は398,361千円(前連結会計年度末は199,325千円)となりました。ヘルスケア・ソリューション事業においては、引き続き大うつ病性障害バイオマーカーの事業化に向けた研究開発を継続するとともに、新規事業開発等にも継続して取り組みました。2021年12月にはバイオマーカー探索の新サービスとしてメタボロインデックスを上市し、2022年5月には皮膚ガス測定サービスを開始いたしました。これらの結果、当社グループ全体の売上高は1,223,281千円となりました。…