事業の内容
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/ 原文長 約7669文字
3【事業の内容】 1.事業環境 (1) 抗体医薬品とは ヒトには、体内に侵入した細菌やウイルス等のタンパク質を異物(抗原)として認識し、その異物を攻撃、排除するために、体内で抗体というタンパク質を作る能力(抗原抗体反応)が備わっています。これは免疫と言われる身体を守る防御システムの一つです。こうして体内で作られた抗体は、特定の抗原にのみ結合する性質を持っており、正常な細胞とがん細胞を見分けたり、病気の原因となるタンパク質の機能を抑えたりすることができます。この抗体というタンパク質を医薬品として体の外から投与するものが抗体医薬品です。従来の抗がん剤等では、正常な細胞にも作用することで副作用を引き起こすこともありますが、抗体医薬品は、疾患に関連する細胞だけが持っている抗原をピンポイントで狙い撃ちするため、高い治療効果と安全性が期待されております。 <抗原抗体反応> 現在、世界で承認されている抗体医薬は70品目を超えており、がんや自己免疫疾患の領域では目覚ましい治療効果をもたらしたものもあります。しかしながら、膵臓がん、肺がん、アルツハイマー病、糖尿病合併症、筋萎縮性側索硬化症(ALS)等、未だに治療満足度、薬剤貢献度が低い疾患が残されており、また、既存の抗体治療薬よりも優れた抗体に対するニーズも存在します。当社は、自社の技術プラットフォームを初めとする抗体・タンパク質周辺技術を最大限に活用して、そのようなアンメットニーズ(*)の高い分野に対する抗体創薬に取り組んでおります。 (2) 抗体医薬品市場 抗体医薬品は、がんや自己免疫疾患等を中心に医療の現場で処方されており、近年の全世界医療用医薬品の市場においては売上高上位10位のうちの約半数を占めるまでになっております。更に、Evaluate Pharma社の予測(Evaluate Pharma World Preview 2020)によると、バイオ医薬品処方箋薬の全世界売上は、2019年から2026年にかけて年平均9.6%と急速な成長を続け、上位100品目の売上全体に占めるバイオ医薬品のシェアは2026年までに50%を超える見通しです。また、抗体薬物複合体(ADC)やバイスペシフィック抗体(*)に代表される多価抗体などの次世代型抗体については、従来よりも有用性を高めた医薬品としての開発を目指して現在多くの臨床試験(*)が行われており、今後も抗体医薬品市場の一層の拡大が期待されております。 <世界の医薬品総売上高とバイオ医薬品の占有率>(出典:Evaluate World Preview 2020のデータを基に当社で作成) 2.当社のビジネスモデル (1)経営理念 当社は、「医療のアンメットニーズに創薬の光を」というミッションのもと、「アンメットニーズに対する抗体医薬の開発候補品を生み出すNo.…
経営方針・経営戦略・対処すべき課題
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/ 原文長 約3892文字
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社は創業以来、当社独自の抗体作製技術であるADLib®システムの研究開発や技術導出に向けた取り組みを行ってまいりました。 現在、当社では当社独自技術のADLib®システムをはじめ複数の抗体作製技術を保有し、これまでの製薬企業等との協業を通じて培ってきた抗体創薬に関わる周辺の技術も蓄積しております。これらの技術を活かし、アンメットニーズの高い疾患に対する抗体創薬の新規創製を進めるとともに、自社の臨床開発機能を活かし画期的な新薬の初期臨床開発に注力する経営を進めております。 複数の抗体作製技術を用いることでリード抗体取得の可能性を高め、有効な治療法がない重篤な疾患や、薬剤による治療満足度が低い疾患を中心に「医療のアンメットニーズに創薬の光を」あてる研究開発を強く推進し、人類の健康に貢献をしてまいります。 (2)経営環境 「第1 企業の概況 3 事業の内容 1.事業環境」に記載しております。 (3)目標とする経営指標 創薬事業においては、医療用医薬品の開発候補品となるリード抗体の創出とリード抗体を製薬企業に導出することで収益を得るビジネスに取り組んでおります。当社が保有する開発候補品の収益性向上や導出確度の向上を鑑み、前臨床試験(*)段階、または、初期臨床試験を実施した後の導出を目指しております。一般的には臨床開発を行い、医療用医薬品として承認に至る可能性が高まることによって、導出時に得られる収益性が高くなります。しかしながら、臨床開発段階で承認に至るまでの抗体医薬品の開発成功確率は一般的に10~20%程度と言われているため、1つの開発品目だけに当社の事業や将来の収益の可能性を依存することは経営上の様々なリスクが大きくなります。従いまして、当社は研究開発の各段階において、複数の開発品目を保有することで事業全体の成功確度を高めることを目標に掲げております。なお、当社では臨床段階のプログラムにつきましては、研究開発費と導出によって得られる収益の状況を鑑みて、同時期に扱う品目数を2~3本と想定しており、現在、当社ではCBA-1205とCBA-1535の二つの開発品目を有しております。CBA-1205については、第Ⅰ相臨床試験の後半パートで肝細胞がんの有効性を探索する計画ですが、同試験において肝細胞がんに効果を示唆する有用なデータを取得できた場合には2023年末以降の製薬企業への導出を目標としております。 また、探索研究段階にある創薬プロジェクトではリード抗体獲得に向けて、抗体作製や動物試験等の研究開発を推進しております。…
対処すべき課題
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/ 原文長 約3892文字
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社は創業以来、当社独自の抗体作製技術であるADLib®システムの研究開発や技術導出に向けた取り組みを行ってまいりました。 現在、当社では当社独自技術のADLib®システムをはじめ複数の抗体作製技術を保有し、これまでの製薬企業等との協業を通じて培ってきた抗体創薬に関わる周辺の技術も蓄積しております。これらの技術を活かし、アンメットニーズの高い疾患に対する抗体創薬の新規創製を進めるとともに、自社の臨床開発機能を活かし画期的な新薬の初期臨床開発に注力する経営を進めております。 複数の抗体作製技術を用いることでリード抗体取得の可能性を高め、有効な治療法がない重篤な疾患や、薬剤による治療満足度が低い疾患を中心に「医療のアンメットニーズに創薬の光を」あてる研究開発を強く推進し、人類の健康に貢献をしてまいります。 (2)経営環境 「第1 企業の概況 3 事業の内容 1.事業環境」に記載しております。 (3)目標とする経営指標 創薬事業においては、医療用医薬品の開発候補品となるリード抗体の創出とリード抗体を製薬企業に導出することで収益を得るビジネスに取り組んでおります。当社が保有する開発候補品の収益性向上や導出確度の向上を鑑み、前臨床試験(*)段階、または、初期臨床試験を実施した後の導出を目指しております。一般的には臨床開発を行い、医療用医薬品として承認に至る可能性が高まることによって、導出時に得られる収益性が高くなります。しかしながら、臨床開発段階で承認に至るまでの抗体医薬品の開発成功確率は一般的に10~20%程度と言われているため、1つの開発品目だけに当社の事業や将来の収益の可能性を依存することは経営上の様々なリスクが大きくなります。従いまして、当社は研究開発の各段階において、複数の開発品目を保有することで事業全体の成功確度を高めることを目標に掲げております。なお、当社では臨床段階のプログラムにつきましては、研究開発費と導出によって得られる収益の状況を鑑みて、同時期に扱う品目数を2~3本と想定しており、現在、当社ではCBA-1205とCBA-1535の二つの開発品目を有しております。CBA-1205については、第Ⅰ相臨床試験の後半パートで肝細胞がんの有効性を探索する計画ですが、同試験において肝細胞がんに効果を示唆する有用なデータを取得できた場合には2023年末以降の製薬企業への導出を目標としております。 また、探索研究段階にある創薬プロジェクトではリード抗体獲得に向けて、抗体作製や動物試験等の研究開発を推進しております。…
経営成績・財政状態の概況
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/ 原文長 約12044文字
3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要 当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況 当事業年度における売上高は主として創薬支援事業における研究受託取引の拡大により、 480,853 千円(前期比 33,276 千円増加)となりました。研究開発費につきましては主に自社で開発中のCBA-1205におけるCMC費用が前年対比で大きく減少したことにより 1,156,582 千円(前期比 142,486 千円減少)となり、営業損失は 1,283,622 千円(前事業年度は 1,401,939 千円の営業損失 )となりました。また、経常損失は 1,291,606 千円(前事業年度は 1,410,314 千円の経常損失 )、当期純損失は 1,293,798 千円(前事業年度は 1,403,821 千円の当期純損失 )となりました。当事業年度における当社の事業活動の状況といたしましては、概況は次のとおりです。 当社は、医療のアンメットニーズの高い領域における抗体医薬品を創出する創薬事業と、製薬企業等に抗体創薬にかかわる技術サービスを提供する創薬支援事業の二つの事業を展開しております。 創薬事業においては、自社開発中のファースト・イン・クラス抗体CBA-1205は2020年3月に日本国内で治験届を提出し、2020年7月より患者さんへの治験薬の投与が開始され、現在、安全性の確認を主目的とした第Ⅰ相試験が順調に進捗しております。多重特異性抗体であるCBA-1535は治験薬製造に向けて予定通りにCMC開発を進めております。探索段階にある創薬プロジェクトでは、リード抗体の創出、および知財化に向けた研究開発に継続して取り組んでおります。また、新たな創薬プロジェクト発足にむけた創薬企業やアカデミアとの共同研究に加え、Tribody技術を生かしたテーマを始動させるなど、今後の開発パイプラインの質・量の拡充に向けた取り組みを進めております。 ・開発パイプライン 2017年9月にスイスのADC Therapeutics社にADC用途に限定して導出したADCT-701については、現在、ADCT社で臨床試験に向けた準備を進めております。なお、2020年8月には、当社がADCT社に許諾する権利の範囲を変更する契約を締結しております。この変更契約においては、ADCT社の権利範囲を原契約よりも限定するとともに経済条件の見直しを行っております。…
セグメント関連
抽出本文
/ 原文長 約1039文字
3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報 前事業年度(自 2019年1月1日 至 2019年12月31日) (単位:千円) 報告セグメント 合計 調整額 (注1) 財務諸表計上額(注2) 創薬事業 創薬支援事業 売上高 外部顧客への売上高 29,913 417,663 447,576 447,576 セグメント間の内部売上高又は振替高 29,913 417,663 447,576 447,576 セグメント利益又は損失(△) △ 1,270,358 255,936 △ 1,014,422 △ 387,517 △ 1,401,939 セグメント資産 2,808,090 2,808,090 (注)1.調整額は以下のとおりです。 (1)セグメント利益又は損失の調整額は、研究部門以外で発生する販売費及び一般管理費であります。 (2)セグメント資産は、当社の事業が複数の抗体作製技術をベースとして、全ての資産が一体となってキャッシュ・フローを生成していることから、各報告セグメントへの配分を行っておりません。従って、調整額には貸借対照表の資産合計金額を記載しております。 2.セグメント利益又は損失は損益計算書の営業損失と調整しております。 当事業年度(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日) (単位:千円) 報告セグメント 合計 調整額 (注1) 財務諸表計上額(注2) 創薬事業 創薬支援事業 売上高 外部顧客への売上高 3,207 477,645 480,853 480,853 セグメント間の内部売上高又は振替高 3,207 477,645 480,853 480,853 セグメント利益又は損失(△) △ 1,154,004 242,692 △ 911,312 △ 372,309 △ 1,283,622 セグメント資産 3,494,554 3,494,554 (注)1.調整額は以下のとおりです。 (1)セグメント利益又は損失の調整額は、研究部門以外で発生する販売費及び一般管理費であります。 (2)セグメント資産は、当社の事業が複数の抗体作製技術をベースとして、全ての資産が一体となってキャッシュ・フローを生成していることから、各報告セグメントへの配分を行っておりません。従って、調整額には貸借対照表の資産合計金額を記載しております。 2.セグメント利益又は損失は損益計算書の営業損失と調整しております。