事業の内容
抜粋表示
/ 原文長 約8071文字
3【事業の内容】 1.事業環境 (1)当社が研究開発を手掛ける抗体医薬品 ヒトには、体内に侵入した細菌やウイルス等のタンパク質を異物(抗原)として認識し、その異物を攻撃、排除するために、体内で抗体というタンパク質を作る能力(抗原抗体反応)が備わっています。これは免疫と言われる身体を守る防御システムの一つです。こうして体内で作られた抗体は、特定の抗原にのみ結合する性質を持っており、正常な細胞とがん細胞を見分けたり、病気の原因となるタンパク質の機能を抑えたりすることができます。この抗体というタンパク質を医薬品として体の外から投与するものが抗体医薬品です。従来の低分子医薬品では、正常な細胞にも作用することで副作用を引き起こすこともありますが、抗体医薬品は、疾患に関連する細胞だけが持っている抗原をピンポイントで狙い撃ちするため、高い治療効果と安全性が期待されております。 現在、世界で承認されている抗体医薬は100品目を超えており、がんや自己免疫疾患の領域では目覚ましい治療効果をもたらしたものもあります。しかしながら、膵臓がん、肺がん、アルツハイマー病、糖尿病合併症、筋萎縮性側索硬化症(ALS)等、未だに治療満足度、薬剤貢献度が低い疾患が残されており、また、既存の抗体治療薬よりも優れた抗体に対するニーズも存在します。当社は、自社の技術プラットフォームを初めとする抗体・タンパク質周辺技術を最大限に活用して、そのようなアンメットニーズ(*)の高い分野に対する抗体創薬に取り組んでおります。 <抗原抗体反応> (2)抗体医薬品市場 抗体医薬品は、がんや自己免疫疾患等を中心に医療の現場で処方されており、近年の全世界医療用医薬品の市場においては抗体薬品を中心とするバイオ医薬品処方箋薬のシェアは3割を超え、売上高の上位100品目の半数以上を占めるまでになっております。また、抗体薬物複合体(ADC(*))やバイスペシフィック抗体(*)に代表される多価抗体などの次世代型抗体については、従来よりも有用性を高めた医薬品としての開発が進められ販売されるに至っており、今後も抗体医薬品市場の一層の拡大が期待されております。(出典:Evaluate World Preview 2022) 2.当社のビジネスモデル (1)経営理念 当社は、「医療のアンメットニーズに創薬の光を」というミッションのもと、「アンメットニーズに対する抗体医薬の開発候補品を生み出すNo.1ベンチャー企業を目指す」という経営ビジョンを掲げ、アンメットニーズの高い疾患領域に対する抗体創薬と創薬支援を事業の基本として、成長性と安定性を兼備した経営を目指しております。…
経営方針・経営戦略・対処すべき課題
抜粋表示
/ 原文長 約4735文字
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社は創業以来、当社独自の抗体作製技術であるADLib®システムの技術開発、ならびに抗体医薬品の創製にむけた研究開発を行ってまいりました。現在、当社では抗体作製に関する複数の技術を保有し、これまでの製薬企業やアカデミア等との協業を通じて培ってきた抗体創薬に関わる周辺の技術や知識も蓄積しております。これらを活かし、アンメットニーズの高い疾患に対する抗体創薬の新規創製を進めるとともに、自社の臨床開発機能を活かし画期的な新薬の初期臨床開発、ならびに製薬企業等のパートナー企業の様々な研究開発ニーズに対して自社知識経験・技術に基づく解決法を提供するなど、新たな治療薬創出に注力する経営を進めております。 複数の抗体作製技術を用いることでリード抗体取得の可能性を高め、有効な治療法がない重篤な疾患や、薬剤による治療満足度が低い疾患を中心に「医療のアンメットニーズに創薬の光を」あてる研究開発を強く推進し、人類の健康に貢献をしてまいります。 (2)経営環境 「第1 企業の概況 3 事業の内容 1.事業環境」に記載しております。 (3)目標とする経営指標 創薬事業においては、医療用医薬品の開発候補品となるリード抗体を創出し、臨床開発を目的として製薬企業に導出することで収益を得るビジネスに取り組んでおります。当社が保有する開発候補品の収益性向上や導出確度の向上を鑑み、前臨床試験(*)段階、または、初期臨床試験を実施した後の導出を目指しております。一般的には臨床開発を行い、医療用医薬品として承認に至る可能性が高まることによって、導出時に得られる収益性が高くなります。しかしながら、臨床開発に入った抗体医薬品候補が承認に至るまでの成功確率は一般的に10~20%程度と言われているため、1つの開発品目だけに当社の事業や将来の収益の可能性を依存することは経営上の様々なリスクが大きくなります。従いまして、当社は研究開発の各段階において、複数の開発品目を保有することで事業全体の成功確度を高めることを目標に掲げております。現在、当社では臨床段階のプログラムとしてCBA-1205とCBA-1535の2つの開発品目を有しております。両プログラムとも抗体の安全性及び初期の有効性の評価を行ったのちに、製薬会社等への導出することを目標としております。特にCBA-1205についてはこれまでの臨床試験等の状況から、適応症拡大の可能性および導出時に製品価値向上にむけた臨床開発を進めており、製薬会社等へ導出時の契約一時金や開発マイルストーン等の経済条件の最大化にむけた取り組みを進めております。…
対処すべき課題
抜粋表示
/ 原文長 約4735文字
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社は創業以来、当社独自の抗体作製技術であるADLib®システムの技術開発、ならびに抗体医薬品の創製にむけた研究開発を行ってまいりました。現在、当社では抗体作製に関する複数の技術を保有し、これまでの製薬企業やアカデミア等との協業を通じて培ってきた抗体創薬に関わる周辺の技術や知識も蓄積しております。これらを活かし、アンメットニーズの高い疾患に対する抗体創薬の新規創製を進めるとともに、自社の臨床開発機能を活かし画期的な新薬の初期臨床開発、ならびに製薬企業等のパートナー企業の様々な研究開発ニーズに対して自社知識経験・技術に基づく解決法を提供するなど、新たな治療薬創出に注力する経営を進めております。 複数の抗体作製技術を用いることでリード抗体取得の可能性を高め、有効な治療法がない重篤な疾患や、薬剤による治療満足度が低い疾患を中心に「医療のアンメットニーズに創薬の光を」あてる研究開発を強く推進し、人類の健康に貢献をしてまいります。 (2)経営環境 「第1 企業の概況 3 事業の内容 1.事業環境」に記載しております。 (3)目標とする経営指標 創薬事業においては、医療用医薬品の開発候補品となるリード抗体を創出し、臨床開発を目的として製薬企業に導出することで収益を得るビジネスに取り組んでおります。当社が保有する開発候補品の収益性向上や導出確度の向上を鑑み、前臨床試験(*)段階、または、初期臨床試験を実施した後の導出を目指しております。一般的には臨床開発を行い、医療用医薬品として承認に至る可能性が高まることによって、導出時に得られる収益性が高くなります。しかしながら、臨床開発に入った抗体医薬品候補が承認に至るまでの成功確率は一般的に10~20%程度と言われているため、1つの開発品目だけに当社の事業や将来の収益の可能性を依存することは経営上の様々なリスクが大きくなります。従いまして、当社は研究開発の各段階において、複数の開発品目を保有することで事業全体の成功確度を高めることを目標に掲げております。現在、当社では臨床段階のプログラムとしてCBA-1205とCBA-1535の2つの開発品目を有しております。両プログラムとも抗体の安全性及び初期の有効性の評価を行ったのちに、製薬会社等への導出することを目標としております。特にCBA-1205についてはこれまでの臨床試験等の状況から、適応症拡大の可能性および導出時に製品価値向上にむけた臨床開発を進めており、製薬会社等へ導出時の契約一時金や開発マイルストーン等の経済条件の最大化にむけた取り組みを進めております。…
経営成績・財政状態の概況
抜粋表示
/ 原文長 約13600文字
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況 創薬事業においては、自社開発中のがん治療用抗体であるCBA-1205及びCBA-1535の臨床第1相試験を進めております。CBA-1205では、肝細胞がん患者さん及びメラノーマ患者さんに加え、2025年8月にはアンメットニーズの高い小児がんを対象とするパート追加を決定し、現在、対象患者さんの投与を進めております。 多重特異性抗体であるCBA-1535においては、固形がん患者さんを対象に段階的に投与量を上げて治験薬の安全性の確認を進めております。また、2025年8月には、NANO MRNAとの間で、当社の多重特異性抗体フォーマットであるTribody®を用いたmRNAエンコード抗体の創出に向けた共同研究契約を締結し、将来的には製薬企業と共同開発或いは導出を目指した取り組みを始めております。その他の創薬パイプラインについては、導出契約獲得に向けて導出候補先となりうる企業への紹介と協議を進めております。 創薬支援事業においては、従来の大口顧客との取引を中心としつつ、当事業年度においても、収益基盤の安定化に向けた活動を推進しております。 当期に新たに立ち上げたIDDビジネス(抗体創薬にかかるプラットフォーム型ビジネス)においては、枠組みの構築に向けたパートナー候補企業との提携を進め、収益を伴う新たな取引を開始いたしました。バイオシミラー(*)領域においては、2025年5月には、アルフレッサ ホールディングス株式会社(以下、アルフレッサ ホールディングス)及びキッズウェル・バイオ株式会社(以下、キッズウェル)の三社共同で申請を行った厚生労働省の助成事業における助成対象事業者に採択され、現在、台湾のバイオ医薬品製造受託機関であるMycenax Biotech Inc.を加えた4社の協働にて、バイオシミラー医薬品の国内製造施設の設立に向けた活動を進めております。さらに、アルフレッサ ホールディングス及びキッズウェルと共同で、新規バイオシミラー医薬品の細胞株構築の開発を進めており、今後、国内外の製薬企業を開発パートナーとして迎え本剤の上市に向けた取り組みを進めてまいります。…
セグメント関連
抽出本文
/ 原文長 約546文字
3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の金額に関する情報及び収益の分解情報 前事業年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) (単位:千円) 報告セグメント 合計 調整額 (注1) 財務諸表計上額(注2) 創薬事業 創薬支援事業 売上高 一時点で移転される財又はサービス 202,952 164,763 367,716 367,716 一定の期間にわたり移転される財又はサービス 413,093 413,093 413,093 顧客との契約から生じる収益 202,952 577,857 780,809 780,809 外部顧客への売上高 202,952 577,857 780,809 780,809 セグメント間の内部売上高又は振替高 202,952 577,857 780,809 780,809 セグメント利益又は損失(△) △ 813,784 309,899 △ 503,885 △ 526,984 △ 1,030,869 その他の項目 減価償却費 1,166 1,166 (注)1.セグメント利益又は損失の調整額は、研究部門以外で発生する販売費及び一般管理費であります。 2.セグメント利益又は損失は損益計算書の営業損失と調整しております。