事業の内容
抜粋表示
/ 原文長 約4027文字
3 【事業の内容】 (1)事業の概要 当社グループは、機械が現実空間を認識・理解し、自律的に判断・行動するために必要となる「空間知覚」技術を基盤として、デジタルツイン及びロボティクス向けのソフトウェア、ソリューション及び関連ハードウェアパッケージを提供しております。 近年、AI(人工知能)は、テキスト、画像、映像等のデジタルデータを対象とする領域から、現実空間においてデータを取得し、学習し、行動するフィジカルAIへと発展しつつあります。この発展においては、AIが現実空間を理解するための「機械の眼」に相当する技術が不可欠であり、当社グループはこの役割を担う空間知覚技術の研究開発及び事業化を進めております。 当社グループの空間知覚技術は、カメラ、Lidar、ToFセンサ、IMU、GPS、機械オドメトリ等から取得されるデータを処理し、機械が自己位置、周辺環境、3次元構造、物体、移動可能領域、環境変化等を認識・理解するためのソフトウェア技術であります。これにより、現実空間をデジタル空間上に複製するデジタルツインと、ロボットが現実空間を知覚して行動する自律制御の双方を支援しております。 当社グループは、従来よりSLAMを中核技術として事業展開してまいりましたが、現在は、自己位置推定・地図生成に加え、ロボットナビゲーション、セマンティック3D認識、フォトリアル3D表現、AIとの技術融合等へと技術領域を拡張しております。これらの技術を、開発者向けのSWアルゴリズム、業務用途向けのSWソリューション、及びソフトウェア利用を補完するHWパッケージとして提供し、顧客の製品開発、現場DX、自動化・省人化を支援しております。 なお、当社グループは、空間知覚関連事業を主要な事業としており、他の事業セグメントは重要性が乏しいため、記載を省略しております。 (2)空間知覚技術とフィジカルAI フィジカルAIとは、デジタル空間上の情報処理にとどまらず、現実空間においてデータ取得、学習、行動、継続学習を行うAIを指します。従来のAIが主にデジタルデータを分析・生成する技術であったのに対し、フィジカルAIは、ロボット、モビリティ、産業機械、インフラ設備等と結びつき、現実世界で自律的に機能することを目指すものです。 このフィジカルAIの実現には、AIが現実空間を正確に把握するための空間知覚技術が必要となります。当社グループは、空間知覚を、フィジカルAIにおける「機械の眼」と位置付けております。機械が周囲の3次元構造、自己位置、物体、設備、経路、危険領域等を認識できるようにすることで、現実空間の理解、自律移動、遠隔管理、業務判断の自動化等を可能にします。 当社グループが対象とする主な応用領域は、デジタルツイン及びロボティクスであります。…
経営方針・経営戦略・対処すべき課題
抜粋表示
/ 原文長 約1390文字
(3) 経営戦略 当社グループは、ロボット、自動運転、ドローン、産業機械等が現実空間を認識し、自律的に判断・行動するために必要となるフィジカルAIの基盤技術の研究開発及び提供に注力しております。特に、SLAMを中心とする空間認識、自己位置推定、地図生成、経路計画、複数センサー統合等の空間知覚技術を中核として、各産業における自動化・省人化・リモート化の実現を支える技術基盤の構築を進めてまいりました。 当社グループは、特定の会社に事業開発・財務面で依拠することなく独立した立場を維持しながら、グローバルでセンサー・半導体企業、ロボティクス企業、技術商社、ソリューション企業、インフラ・建設・製造等の事業会社との提携を進めております。これにより、フィジカルAIの社会実装に必要となる技術・製品・ソリューションの各階層において、幅広いプレーヤーを顧客及びパートナーとして事業展開することを経営戦略としております。 当社グループが提供するKudanSLAMをはじめとする空間知覚技術は、カメラ、LiDAR、GNSS、IMU等の複数センサーを高度に統合し、屋内外を問わず高精度かつ高信頼な自己位置推定・地図生成を可能とするものです。これらの技術は、ロボットやモビリティが変化の大きい現実環境で安定的に動作するための基盤であり、今後のフィジカルAIの実用化において重要な役割を担うものと考えております。 当社グループのビジネスモデルは、これらの基盤技術のライセンス提供に加え、顧客用途に応じたアルゴリズムのカスタマイズ、新機能開発、技術コンサルティング、製品向けパッケージの提供、さらにパートナー企業と連携したソリューション提供により収益を獲得するモデルです。従来の評価ライセンス、開発ライセンス、製品ライセンスによる顧客製品化の拡大に加え、近年は当社技術を活用して最終顧客の業務課題に対応するソリューション化にも注力しております。 これまで当社グループは、SLAM技術の高度化に加え、直接法SLAMと間接法SLAMのハイブリッド化、複数センサーのタイトカップリング、ロボット・マッピング用途向けパッケージの開発、顧客製品への組込み実績の拡大等に取り組んでまいりました。また、Intel社のロボット開発プラットフォームへの採用をはじめ、ロボティクス、自動運転、ドローン、デジタルツイン等の幅広い領域において、顧客製品化及び商用展開を進めております。 近年は、成長の柱として「顧客製品化」と「ソリューション化」を推進してまいりました。顧客製品化においては、ロボティクスや自動運転、ドローン等の領域で案件拡大を進め、ソリューション化においては、デジタルツインやインフラ・設備管理等の用途において、当社技術を活用した付加価値サービスの展開を進めております。…
対処すべき課題
抽出本文
/ 原文長 約1080文字
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 ① 開発体制の強化 当社グループにとっては、基盤技術及びソフトウェアの開発が不可欠であり、卓越した能力と専門分野を超えた応用力をもつ人材の確保、育成が必要と考えております。当社グループは、顧客・パートナーとの共同研究開発、新規採用を含む施策によりこのような人材の育成及び確保に努めてまいります。 ② フィジカルAI向け事業エコシステムの構築 当社グループが中長期的な成長を実現していくためには、従来より強みを有するSLAM等の自己位置推定・環境地図生成技術を基盤としながら、フィジカルAI時代に求められる空間知覚プラットフォームを発展させ、当社技術の社会実装及び収益化を加速するための事業エコシステムを構築していくことが必要不可欠であると考えております。 フィジカルAIの社会実装においては、空間を認識・地図化する技術に加え、デジタルツイン、ロボット、センサー、ハードウェア、AIモデル、業務システム、データ活用基盤等が相互に連携することが重要となります。当社グループは、自社の空間知覚技術を中核としながら、顧客、事業会社、ロボットメーカー、センサーメーカー、システムインテグレーター、研究機関等との連携を拡大し、デジタルツイン及びロボットの社会実装を支えるパートナーエコシステムの形成を推進してまいります。 特に、デジタルツイン領域においては、設備管理、インフラ点検、建設、スマートシティ、防災等の分野におけるソリューション提供を進め、移動ロボット領域においては、複雑環境における自己位置推定、経路計画、障害物回避等の自律移動に関する基盤技術を強化してまいります。これらの取り組みにより、幅広い産業領域における商用化実績を積み上げ、フィジカルAI市場の本格的な拡大に対応した事業エコシステムの構築を推進してまいります。 ③ 内部管理体制の強化 当社は、2014年11月設立の成長段階にある会社であり、また日本法人において海外子会社の管理を遠隔で行っているため、更なる内部管理体制の強化が重要な課題であると考えております。また、企業価値の向上を図るため、コーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であると認識し、業務の適正性、財務報告の信頼性確保、及び法令遵守の徹底を進め、その整備を実施いたしました。更なる業容の拡大を図るためには、内部管理体制の拡充を進める必要があり、事業の急速な拡大等に、充分な内部管理体制の構築が追い付かないという事象が生じることのなきよう、拡充と機能向上に努めてまいります。
経営成績・財政状態の概況
抜粋表示
/ 原文長 約6072文字
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 分析の前提 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、当社グループの連結財務諸表に基づいて実施されております。当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。 連結財務諸表の作成にあたっては一部に見積りによる金額を含んでおりますが、見積りにつきましては、過去実績や状況に応じ合理的と考えられる要因等に基づいており、妥当性についての継続的な評価を行っています。しかしながら、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。連結財務諸表に影響を与え、より重要な経営判断や見積りを必要とする会計方針は以下のとおりであります。 a. 貸倒引当金 債権の貸倒による損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権につ いては個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。 相手先の財政状態が悪化し支払能力が低下した場合、追加の引当金を計上する可能性があります。 b. 固定資産の減損 市場価格、営業活動から生ずる損益等から減損の兆候が識別された場合、将来の事業計画等を考慮して、減損 損失の認識の判定を行い、減損損失を認識すべきであると判定した場合は帳簿価額を回収可能価額まで減額し、 減損損失を計上しております。 将来の市況悪化等により事業計画が修正される場合、減損処理を行う可能性があります。 c. 投資有価証券・関係会社株式 市場価格のない投資有価証券又は関係会社株式を所有しており、実質価額が取得原価に比べ50%程度以上低下した場合には実質価額まで減額を行うこととしております。ただし、非上場の子会社株式の実質価額について、回復可能性が十分な証拠によって裏付けられる場合には、期末において減額は行わないこととしております。 実質価額は、通常は、一般に公正妥当と認められる会計基準に準拠して作成した財務諸表を基礎に、原則として資産等の時価評価に基づく評価差額等を加味して算定した1株当たりの純資産額に所有株式数を乗じた金額ですが、会社の超過収益力や経営権等を反映して、1株当たりの純資産額を基礎とした金額に比べて相当高い価額が実質価額として評価される場合があるものとしております。 超過収益力については、四半期毎に、会社の業績等を把握するとともに将来の事業計画に基づく決算予測数値との比較分析を実施すること等により、当該超過収益力の毀損の有無を確認しております。 なお、将来の市況悪化または投資先の業績不振等により、現在の帳簿価額に反映されていない損失が生じ、減損処理を行う可能性があります。 d.…
セグメント関連
抽出本文
/ 原文長 約316文字
2.「主要な事業の内容」欄には、セグメント情報に記載された名称を記載しております。 3.「議決権の所有(又は被所有)割合」欄の[内書]は間接所有であります。 4.特定子会社に該当しております。 5.Kudan Limitedについては、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。なお、同社の主要な損益情報等は以下のとおりであります。 (単位:千円) 2026年3月 売上高 235,853 経常損失(△) △191,235 当期純損失(△) △199,402 純資産額 △2,656,518 総資産額 307,948 0102010_honbun_0297700103804.htm