事業の内容
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/ 原文長 約8772文字
3【事業の内容】 (1)事業の概要 当社グループは、世界中で眼疾患に悩む皆さまの視力維持と回復に貢献することを目的として、イノベーションをさまざまな医薬品・医療機器の開発及び実用化に繋げる眼科医療ソリューション・カンパニーです。当社の100%子会社であるクボタビジョン・インク(米国)が研究開発の拠点となり、革新的な治療薬・医療技術の探索及び開発に取り組んでいます。 当社グループのパイプライン(開発品群)については、エミクススタト塩酸塩を中心とする低分子化合物に加えて、近年は今後高い成長が期待されている医療機器の分野にも注力することにより、パイプラインの価値最大化を図っています。 低分子化合物については、当社グループ独自の視覚サイクルモジュレーション技術に基づくエミクススタト塩酸塩をコア開発品と位置付け、スターガルト病及び糖尿病網膜症の治療薬として開発を進めています。医療機器分野においては、患者が自宅にいながら網膜の検査ができる超小型モバイルOCT、及び当社グループ独自のアクティブスティミュレーション技術「クボタメガネ・テクノロジー」を活用して近視の進行抑制、治療を目指すウェアラブル近視デバイスの開発などを行っております。なお、超小型モバイルOCTについては、NASAの有人火星探査に携行可能な超小型眼科診療装置の開発を進めています。 その他にも、医療用医薬品、医療機器において、早期段階の研究開発を行っております。 当社グループのパイプラインの詳細については、「(3)パイプライン」をご参照ください。 なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断されます。 (2)当社グループが研究開発の対象としている眼科疾患 [網膜疾患] 網膜変性疾患は、世界の失明の主要原因と言われています。網膜疾患を対象とした医薬品の市場は2018年に105億米ドル、2025年には約160億米ドルに成長すると予想されています(Visiongain, Macular Degeneration and Other Retinal Diseases: World Drug Industry and Market 2017-2027)。網膜とは、何百万もの光受容細胞及び神経細胞を含む眼の奥の内側にある薄い組織の層のことで、視覚情報を受け取り整理します。網膜はこの情報を、視神経を介して脳に送り、その結果モノを見ることができます。網膜疾患は、中心視力を司る網膜の領域(黄斑及び黄斑の中心にある中心窩)に影響を及ぼします。 当社グループが開発対象とする重要な網膜疾患の概要は次のとおりです。…
経営方針・経営戦略・対処すべき課題
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/ 原文長 約394文字
(1) 経営方針 当社グループは、世界中で眼疾患に悩む皆さまの視力維持と回復に貢献することを目的としております。①最先端のサイエンスにより有効な治療法がない眼疾患に医療革新をもたらすこと、②社会に貢献する企業であり続けること、③イノベーションを生み出す職場環境を構築し、その職場で働く社員の生活向上を目指すことを指針として掲げております。 (2) 経営環境 一般的に医薬品や医療機器の開発には多額の先行投資が必要とされ、長期間にわたり、かつ開発が成功する保証はなく、計画の遅延や追加的な費用の発生が生じるものです。当社グループが注力している眼科領域は急速に成長している市場であり、数多くの大手企業や新興企業が、優れた製品への研究開発に多大な投資を行っております。世界では、多くの患者が失明や視覚障害に悩まされており、有効な治療法がない眼疾患に対する画期的な治療法の開発が期待されています。
対処すべき課題
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/ 原文長 約1116文字
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 ① 株主価値の創造 医薬品や医療機器の開発は、新しい市場や社会的価値を生み出すことに繋がります。これを実現するためには、有望なパイプラインへの積極的な投資のほか、企業買収等を行うことが重要と考えております。当社グループは、財務状況を鑑みながらこれらの投資を行い、企業価値を高め、株主価値の創造に繋げてまいります。 ② 研究開発投資によるイノベーションと成長の実現 成長を維持し、将来の収益を生み出すためには、研究開発活動への先行投資を継続し、アンメット・メディカル・ニーズに対応する革新的な製品の開発を促進することが重要であります。当社グループが開発中のエミクススタト塩酸塩、ウェアラブル近視デバイス、PBOS等は、革新的な作用メカニズム、あるいは、治療効果を高めるソリューションとなる可能性を秘めております。一日も早く研究開発成果を達成するために、当社グループは効率的に資源を活用してまいります。 ③ 資金調達の多様化と安定化 企業価値を高めるためには、パイプラインの開発を進めるとともに、継続的に有望な化合物や技術を外部から導入する必要がありますが、一方で研究開発費は増加します。当社グループは事業基盤を強化するために、株式市場からの資金調達だけではなく、パートナー企業との提携を通じた資金の確保など、必要に応じて資金調達の多様化と安定化を図ってまいります。 ④ 強力な特許ポートフォリオの維持 当社グループは、知的財産の創造と保護が事業の成功に不可欠であると考えており、積極的に特許保護を求めております。特許を取得しない状況においても営業秘密や秘密保持契約に基づき独占的な技術とノウハウを保護してまいります。 ⑤ グローバルな経営体制の強化 当社グループは米国を中心にグローバルに事業展開をしております。当社グループの事業にとって、言語や文化、価値観の異なる人々と円滑なコミュニケーションを図り、企業価値の最大化に貢献できる人材が必要不可欠ですが、このようなグローバル人材のニーズは年々高まっており、人材獲得競争は激しくなっています。当社グループは優秀な人材の確保に努め、グローバルな経営体制を強化してまいります。 ⑥ 継続的な情報収集 医薬品・医療機器に関連する開発技術は日進月歩で向上しております。そうした最先端技術や各国の法規制の変化、世界の市場の動きなどを常に把握し続ける必要があります。当社グループは多国籍であることの強みを活かし、日本、米国、欧州における独自の情報網を構築しております。そこから得る情報をグループ内で共有し、開発方針や事業戦略に活かしてまいります。
経営成績・財政状態の概況
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/ 原文長 約5023文字
3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況 当社グループは、眼科領域に特化しグローバルに医療用医薬品、医療機器の研究開発を行う眼科医療ソリューション・カンパニーです。 当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルス感染の更なる拡大等により、依然として先行き不透明な状況が続いております。 このような市場環境のもと、当社グループは以下のとおり研究開発を進めました。 [低分子化合物] エミクススタト塩酸塩については、スターガルト病を対象とする第3相臨床試験を2018年11月に開始し、現在も世界11カ国、29施設において継続して実施しております。当該臨床試験は、被験者をランダムに10mgのエミクススタト投与群とプラセボ群に2対1で割り当て、1日1回の経口投与にて24ヶ月間実施するもので、主要評価項目には、若年性黄斑変性スターガルト病患者における黄斑部の萎縮の進行を抑制する効果の検証、副次的評価項目には、最良矯正視力のスコアや読速度などの視機能の変化が含まれます。 当社グループは、被験者登録数の目標を当初162名と設定しておりましたが、新型コロナウイルス感染拡大等の影響を踏まえ、被験者登録数を194名に積み増しました。最後の被験者登録は2020年4月(アメリカ時間)に完了しており、順調に進めば2022年後半にデータベースのロックが完了する見通しです。 当該第3相臨床試験は、2020年8月にFDA(米国食品医薬品局)によりOrphan Products Clinical Trials Grants Programの助成プログラムに選定されており、3年間で総額最大163万ドル(約1.9億円)の助成金を受給する見込みです。初年度となる前連結会計年度は合計57百万円をその他の営業収益に計上し、当連結会計年度も同様に合計60百万円をその他の営業収益に計上しました。 なお、エミクススタト塩酸塩は、スターガルト病の新規治療薬候補として、2017年1月にFDA、2019年6月にEMA(欧州医薬品庁)よりオーファンドラッグ指定を受けています。 エミクススタト塩酸塩は、スターガルト病の他にも増殖糖尿病網膜症を対象とする第2相臨床試験を2017年度に実施しております。当該臨床試験の解析の結果、エミクススタト塩酸塩が黄斑浮腫を改善する可能性が示唆されましたが、第3相臨床試験は規模も大きく、多額の研究開発資金が必要になると見込まれることから、当社グループ単独で進めることは難しいと考え、パートナー企業との共同開発の可能性を模索しております。…
セグメント関連
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/ 原文長 約18450文字
6.セグメント情報 当社グループは単一のセグメント、すなわち医療用医薬品・医療機器事業及びこれらに関連する事業活動を行っております。当社グループのすべての重要な資産は米国に所在します。 7.現金及び現金同等物 現金及び現金同等物の内訳は以下のとおりです。 前連結会計年度 (2020年12月31日) 当連結会計年度 (2021年12月31日) 千円 千円 現金及び現金同等物 現金及び預金 1,903,647 2,280,486 マネー・マーケット・ファンド 630,139 1,696,826 合計 2,533,786 3,977,312 現金同等物には取得日後3ヶ月以内に満期が到来する、短期の流動性の高い金融商品が含まれます。連結財政状態計算書上の現金同等物の残高は、償却原価により計上されております。当社グループは、マネー・マーケット・ファンドを円建て及び米ドル建てで保有しております。 8.その他の資産 その他の流動資産の内訳は以下のとおりです。 前連結会計年度 (2020年12月31日) 当連結会計年度 (2021年12月31日) 千円 千円 前払研究開発費 32,098 141,422 前払費用 42,236 46,925 未収利息 6,306 38 敷金等 1,050 14,735 その他 18,691 6,258 合計 100,381 209,378 9.有形固定資産 (1)増減表 有形固定資産の取得原価、減価償却累計額及び減損損失累計額の増減は以下のとおりです。 取得原価 建物附属設備 工具器具備品 使用権資産 合計 千円 千円 千円 千円 2020年1月1日 142,932 33,790 88,381 265,103 取得 7,897 13,052 202,714 223,663 売却又は処分 △128,112 △11,354 △60,590 △200,056 在外営業活動体の換算差額 △8,234 △2,412 △6,655 △17,302 2020年12月31日 14,483 33,076 223,850 271,408 取得 8,666 8,666 売却又は処分 △328 △328 在外営業活動体の換算差額 1,612 4,053 24,915 30,579 2021年12月31日 16,095 45,467 248,765 310,325 減価償却累計額及び減損損失累計額 建物附属設備 工具器具備品 使用権資産 合計 千円 千円 千円 千円 2020年1月1日 △140,241 △29,402 △42,283 △211,926 減価償却費 △1,564 △3,414 △40,402 △45,380 売却又は処分 135,049 11,968 55,962 202,979 在外営業活動体の換算差額 920 1,232 994 3,147 2…