事業の内容
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3 【事業の内容】 当連結会計年度末において当社グループは、当社及び当社の子会社13社により構成されており、調剤薬局事業、医薬品製造販売事業、医療従事者派遣・紹介事業を、主たる事業としております。 <調剤薬局事業> 当社グループは、コア事業として「日本調剤株式会社」及び連結子会社9社にて調剤薬局事業を展開しております。近年、分業率が7割を超え「医薬分業」が日本国内に普及・定着してきているなか、大型総合病院前の門前型調剤薬局を主力としながら、面対応薬局の展開、メディカルセンターの開発など全国全都道府県に出店しております。加えて、ジェネリック医薬品の積極的な使用、在宅医療・地域包括ケアへの参加など、現在国が進めている、かかりつけ薬剤師・薬局として求められる機能を実現するよう努めております。また、同事業のなかでの医療業界全般に関する研究調査、製薬企業、医療機関等に対する情報提供・コンサルティング事業を子会社である「株式会社日本医薬総合研究所」にて運営しております。 <医薬品製造販売事業> 国の医療費増加抑制施策を背景として、市場拡大が期待されるジェネリック医薬品の製造販売を主とした事業であります。2005年1月に子会社「日本ジェネリック株式会社」を設立し、同年4月の改正薬事法施行に伴う医薬品製造販売企業としての承認を得て、2006年4月からはジェネリック医薬品の全国販売を医薬品卸企業各社を通じて開始いたしました。2007年から自社による承認製品の販売もスタートさせ、同年に医薬研究所を開設(2015年2月、つくば研究所に改称)、また、茨城県つくば市に工場を取得し、2010年より自社工場での製造をスタートいたしました。2013年4月には「長生堂製薬株式会社」を子会社に加え、2018年3月には年間最大生産能力100億錠を可能とするつくば第二工場が完成し、ジェネリック医薬品市場の拡大に対する、万全な生産・供給体制を構築しております。 <医療従事者派遣・紹介事業> 調剤薬局事業で培った人材ノウハウを活用して、薬剤師を中心に医師・看護師などを含めた医療関係者を対象とした労働者派遣・紹介事業として、子会社「株式会社メディカルリソース」を全国展開しております。薬剤師の派遣・紹介事業ではトップ企業のポジションにあり、日本調剤グループへの人材供給はもちろん、他の調剤薬局への薬剤師の派遣・紹介活動を行っております。 また、2017年度からは医師の紹介事業への取り組みを本格化、2020年11月には産業医業務提供事業を展開する株式会社WORKERS DOCTORSを子会社化し、企業経営において重要性を増す健康経営の要請に応えるヘルスケア領域での事業拡大を推進していきます。 当連結会計年度末における、当社グループの事業の系統図は、以下のとおりであります。
経営方針・経営戦略・対処すべき課題
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(2) 中長期的な会社の経営戦略 2018年4月27日付にて、以下の通り「日本調剤グループ 2030年に向けた長期ビジョン」を策定しております。 ① 背景 団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となる2025年を境界線として医療・医薬品業界は大きな変化を迎えることとなります。“医療費の増加抑制”と“良質な医療サービスの提供”を同時に実現するために、さまざまな制度改革が進められ、業界経営者も柔軟かつ大胆な発想の転換が求められます。 調剤薬局業界では、2015年10月に厚生労働省より「患者のための薬局ビジョン」が公表され、薬剤師・薬局の将来像=必要とされる薬剤師像・薬局像が具体的かつ明確に示されました。同時に2025年までに全ての調剤薬局をかかりつけ薬剤師・薬局に再編するとの構想が打ち出され、その後2016年4月、2018年4月、2020年4月の調剤報酬改定では、同ビジョン・同構想の実現に向けた調剤報酬基準の改定(物から人への転換)が進められています。2019年11月には、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律等の一部を改正する法律」(改正薬機法)が可決・成立し(2019年12月4日公布)、調剤薬局の機能分化の方向性が明示されました。加えて、毎年薬価改定などの薬価制度の抜本的な改革、分割調剤の促進、オンライン服薬指導の開始など制度改革が矢継ぎ早に実施されています。 日本調剤グループは、こうした大きな環境変化を乗り越え、さらなる飛躍に向けた強固な企業基盤を構築すべく、コア事業である調剤薬局事業と医薬品製造販売事業並びに医療従事者派遣・紹介事業とのシナジーを最大限発揮することに従来にも増して注力し業容拡大に努めてまいります。 ② 企業理念 「真の医薬分業の実現」 ③ 2030年をメドとした企業規模等のイメージ 1.売上高1兆円企業を展望 ※連結消去前、各事業セグメント単純合算 2.調剤薬局市場におけるシェア:10% 3.ジェネリック医薬品市場におけるシェア:15% 4.収益ポートフォリオの深化(調剤:他の2事業=50%:50%) (3) 目標とする経営指標 当社グループでは、国の制度変更や各種施策によって各事業ともに経営環境等が大きく変動するため、客観的な指標につきましては現時点では特定しておりませんが、継続的な事業拡大と安定的な配当実施に向けて、キャッシュ・フローを重視し、資本生産性の向上を追求することにより、企業価値の最大化を図ってまいります。今後、調剤薬局事業以外の関係事業が成長し、安定的な事業基盤を確立していく段階で、当社の事業スタイルに適合した、目標とすべき経営指標を決定してまいります。
対処すべき課題
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(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 我が国では2025年に団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となるなど、加速度的に進行する超高齢社会に対して“医療費の増加抑制”と“良質な医療サービスの提供”を同時に実現するために、「地域包括ケアシステムの構築と医療機能の分化・強化、連携の推進」をはじめとして、さまざまな制度改革などが進められています。このような状況を背景として、医療・医薬品業界を取り巻く環境は大きな変化を迎え、業界再編が加速することが想定されます。 調剤薬局業界では、“患者自身が自分に適した薬局を選択できるよう”、調剤薬局を機能分化させ、認定制度により外から見えるものにすることが法律改正などにより具体化しました。調剤薬局に求められる役割や期待が“物から人”へ変化することを明確に示すもので、高品質な対人業務を提供できない調剤薬局は市場からの退場を求められることにもつながる厳しい内容であると受け止めております。調剤薬局の機能分化では、医療機関・地域との連携が強く求められます。さらに、非対面型のオンライン診療やオンライン服薬指導に加えて、オンライン資格確認の導入が開始されており、医療を取り巻くデジタルトランスフォーメーションは加速しております。 当社グループでは、このような環境変化に対応するために、「患者のための薬局ビジョン」などで示された国の施策の方向性を踏まえた社会から求められる薬局・薬剤師となるべく取り組みを強化しております。 具体的な取り組みとしては、改正薬機法で示された機能別薬局で求められている、高度な知識と経験を有する薬剤師の育成強化、地域の医療機関との連携を重視したハイブリット型薬局や高度医療に対応する門前・敷地内型薬局店舗の開発、加速する医療版デジタルトランスフォーメーションに対応するためのシステム投資などです。 医薬品製造販売事業においては、2020年9月までにジェネリック医薬品(後発医薬品)の使用割合を80%とする目標が掲げられ、ジェネリック医薬品の拡大が求められておりました。さらに、2021年度以降は、2年に1度の通常の薬価改定に加え中間年における薬価改定が実施され、毎年薬価改定となるなど、ジェネリック医薬品業界は大きな変化の時期を迎えております。また、ジェネリック医薬品の普及に応じて、従来以上に安定供給体制、品質に対する信頼性の確保及び情報収集・提供体制の整備・強化等が求められており、地域医療に貢献していく総合ヘルスケアカンパニーを掲げる当社としては、これらの要請に応えていくことが果たすべき社会的責任であると認識しております。 医療従事者派遣・紹介事業においては、かかりつけ薬剤師制度の開始により薬剤師においては、派遣から紹介へと人材市場の需要が大きく変化しております。…
経営成績・財政状態の概況
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3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日時点において判断したものであります。 (1) 業績等の概要 ① 業績 当連結会計年度(2020年4月~2021年3月)においては、 売上高278,951百万円 (前年同期比 3.9%増 )、 営業利益8,106百万円 (同 6.8%増 )、 経常利益8,409百万円 (同 13.6%増 )、 親会社株主に帰属する当期純利益3,538百万円 (同 47.2%減 )となりました。 セグメントごとの経営成績の概要は次のとおりです。 ・調剤薬局事業 売上高は244,072百万円 (前年同期比 5.7%増 )、 営業利益10,585百万円 (同 8.2%増 )となりました。 ・医薬品製造販売事業 売上高は45,699百万円 (前年同期比 6.1%増 )、 営業利益2,350百万円 (同 80.6%増 )となりました。 ・医療従事者派遣・紹介事業 売上高は8,393百万円 (前年同期比 34.0%減 )、 営業利益は712百万円 (同 61.5%減 )となりました。 ② キャッシュ・フロー 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は、営業活動によるキャッシュ・フローが 11,213百万円 、投資活動によるキャッシュ・フローが △7,767百万円 、財務活動によるキャッシュ・フローが △2,806百万円 となりました。この結果、現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べ 639百万円増加 し、 32,893百万円 となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 主な収入項目は、グループ各社の収益力強化等による税金等調整前当期純利益 6,483百万円 であります。一方、主な支出項目は、法人税等の支払額 △6,716百万円 であります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 主な収入項目は、有形固定資産の売却による収入1,124百万円であります。一方、主な支出項目は、調剤薬局事業における新規出店及び医薬品製造販売事業における設備投資を主とした有形固定資産の取得による支出 △5,955百万円 であります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 主な収入項目は、長期借入れによる収入 8,000百万円 であります。一方、主な支出項目は、長期借入金の返済による支出 △9,406百万円 であります。医薬品製造販売事業における大型の設備投資がピークアウトしたこと及びグループ各社の収益力向上に伴う営業活動によるキャッシュ・フローの増大により有利子負債の削減が進み、財務体質は着実に強化されてきています。 (2) 生産、仕入及び販売の状況 ① 生産実績 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。…
セグメント関連
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(1) セグメント利益の調整額 △5,345百万円 にはセグメント間取引消去 20百万円 及び全社費用 △5,365百万円 が含まれております。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。 (2) セグメント資産の調整額 2,832百万円 にはセグメント間取引に係る債権消去 △28百万円 、棚卸資産の未実現利益の消去 △166百万円 及び全社資産 3,027百万円 が含まれております。全社資産は、主に報告セグメントに帰属しない敷金及び保証金、土地であります。 (3) 減価償却費の調整額 335百万円 、有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額 873百万円 は、全社資産(建物等)に係るものであります。 2.セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。 当連結会計年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日 ) (単位:百万円) 報告セグメント 調整額 (注1) 連結財務諸表 計上額 (注2) 調剤薬局 事業 医薬品製造 販売事業 医療従事者 派遣・紹介 事業 売上高 (1) 外部顧客に対する 売上高 244,072 26,526 8,352 278,951 278,951 (2) セグメント間の内部 売上高又は振替高 19,172 41 19,213 △ 19,213 244,072 45,699 8,393 298,165 △ 19,213 278,951 セグメント利益 10,585 2,350 712 13,648 △ 5,542 8,106 セグメント資産 106,650 73,576 3,637 183,863 2,399 186,262 その他の項目 減価償却費 2,350 3,647 91 6,089 327 6,416 のれん償却費 1,660 97 1,763 1,763 減損損失 807 1,112 1,920 1,920 有形固定資産及び 無形固定資産の増加額 6,289 2,701 98 9,089 402 9,492 (注) 1.調整額は以下のとおりであります。
主要な顧客・販売先
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3.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下のとおりであります。 セグメントの名称及び区分 相手先 前連結会計年度 当連結会計年度 販売先 請求先 金額(百万円) 割合(%) 金額(百万円) 割合(%) 調剤薬局事業 調剤売上 患者 国民健康保険 団体連合会 114,899 42.8 120,993 43.4 社会保険診療 報酬支払基金 80,423 30.0 86,219 30.9 その他 478 0.2 482 0.2 患者負担 31,459 11.7 32,266 11.6 小計 227,261 84.6 239,962 86.0 一般薬等売上 患者他 3,728 1.4 4,110 1.5 小計 230,989 86.0 244,072 87.5 医薬品製造販売事業 医薬品卸企業他 24,899 9.3 26,526 9.5 医療従事者派遣・紹介事業 派遣紹介先企業他 12,631 4.7 8,352 3.0 合計 268,520 100.0 278,951 100.0 直近2連結会計年度の調剤薬局事業の処方箋枚数は以下のとおりであります。 地域 前連結会計年度 当連結会計年度 前年同期比(%) 処方箋枚数(千枚) (構成割合) 処方箋枚数(千枚) (構成割合) 北海道 964 (6.6%) 938 (6.6%) 97.3 東北 996 (6.8%) 997 (7.0%) 100.1 関東甲信越 8,362 (56.9%) 8,096 (56.9%) 96.8 東海 1,075 (7.3%) 1,053 (7.4%) 98.0 関西北陸 1,673 (11.4%) 1,627 (11.5%) 97.2 中国四国 839 (5.7%) 794 (5.6%) 94.6 九州沖縄 780 (5.3%) 716 (5.0%) 91.8 合計 14,692 (100.0%) 14,224 (100.0%) 96.8 (3) 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 ① 当連結会計年度の財政状態及び経営成績の分析 (財政状態) 当連結会計年度末における資産合計は 186,262百万円 となり、前連結会計年度末の 185,551百万円 に対し、 0.4% 、 711百万円増加 いたしました。また、当連結会計年度末の負債合計は 136,394百万円 となり、前連結会計年度末の 138,478百万円 に対し、 △1.5% 、 2,084百万円減少 いたしました。 流動資産は、前連結会計年度末 87,414百万円 に対し、 2.1% 、 1,832百万円増加 し、 89,246百万円 となりました。業容拡大に伴い、現金及び預金が 639百万円 、売掛金が 463百万円 、原材料及び貯蔵品が 743百万円増加 しております。…