事業の内容
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/ 原文長 約13412文字
3 【事業の内容】 (1) ビジネスモデルの概要 当社は、「ICT(※1)の活用によって持続可能な医療サービスを社会に提供し続けること」をミッションに、医薬品、医療機器に次ぐ第三の治療法として注目されている「デジタル治療(Digital Therapeutics、以下「DTx」といいます。)」の開発を中心として事業展開を行っております。また、DTxの開発にあたって独自に構築した臨床試験システムを汎用化し、製薬企業、学術研究機関、医療機関、医薬品開発業務受託機関(Contract Research Organization、以下「CRO」といいます。)等の第三者へ提供することで業界全体での創薬プロセスの効率化を、加えて、世の中に膨大に蓄積されている医療データの利活用を目的として開発した機械学習による自動分析システムを製薬企業、学術研究機関等へ提供することで効果的・効率的な医療サービスの実現を目指しております。 当社のセグメントは①治療用アプリの開発と提供を行う「DTxプロダクト事業」、②汎用臨床試験システムと機械学習自動分析システム並びにこれらシステムを活用したDTx開発支援から構成される「DTxプラットフォーム事業」の2つとなります。 なお、「DTxプロダクト事業」のうち、「サスメド 不眠障害用アプリ Medcle®」については、2026年5月に保険収載(※2)が了承され、2026年6月より販売を開始いたしました。 (ビジネスモデルイメージ図) (2) 医薬産業を取り巻く現状と課題 2015年9月の国連サミットにおいてSDGs: Sustainable Development Goalsが採択され、国連加盟193か国が2016年から2030年の15年間で達成するための目標が掲げられました。SDGsの目標の中の1つに「すべての人に健康と福祉を」という項目が挙げられており、「持続可能な医療」が世界的にも求められております。 一方で国内に目を向けると、2024年度の医療給付費は44.8兆円、GDPの7.0%に相当する規模となっており、高水準で推移しております(出典:国立社会保障・人口問題研究所「令和6年度 社会保障費用統計」)。この高い医療費水準は高齢化の進行によって医療を必要とする人口が増加したこと及び長期の療養が必要になる慢性疾患が増加したことに加えて、高額な医薬品の普及など医療の高度化による影響も強く受けております。 慢性疾患への対応では、DTxと呼ばれる新しい治療法が、コストを抑えながら適切な医療を患者に提供する手段として注目されております。DTxは、スマートフォンのアプリケーションなどの形態をした、ソフトウェアによる治療手段で、規制当局の承認を得た科学的根拠に基づく医療機器である、という点で一般的なヘルスケアアプリケーションとは異なります。…
経営方針・経営戦略・対処すべき課題
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/ 原文長 約889文字
(3) 中長期的な会社の経営戦略 DTxプロダクト事業では、DTxシーズの横断的な探索及び市場性の高い案件の選択と深耕に加え、治療用アプリの継続的な上市および普及が重要だと考えております。シーズの探索では、代表取締役社長の上野を中心に当社役職員が保有する業界内でのネットワークを最大限活用するとともに、機械学習自動分析システムの導入によるRWDの分析や販売後調査を通じて、医療機関・学術研究機関・製薬企業が抱えるDTxシーズの発掘を行ってまいります。案件の選択と集中については、高い収益性が見込まれる案件に十分なリソース配分を行うための投資判断基準を構築して、臨床試験の各相で案件の適切な取捨選択を行い、加えて、自社で完結することに固執せず販売権の導出等、他社との連携による早期収益化の方策を検討してまいります。 DTxプラットフォーム事業のうち汎用臨床試験システムでは、サンドボックス制度での研究成果とそれを踏まえたグレーゾーン解消制度での当社の確認に対する厚生労働省からの回答に基づき、臨床試験における実地モニタリングを省略するためのデファクトスタンダートを目指しております。2027年4月にはICH-E6(R3)に基づく改訂GCP省令の施行が予定されており、これまで問題となっていた過剰な品質管理(オーバークオリティ)等の是正が求められていますが、当社システムの活用により、実地モニタリング業務の省略・効率化に加え、被験者募集プロセスの効率化やデータ欠損の防止による臨床試験品質の向上及び試験期間の短縮など、製薬企業や学術研究機関における研究開発コストのさらなる低減を実現してまいります。 さらに、機械学習自動分析システムでは、RWDを対象としたユースケースを蓄積しながら、新たな機能開発と使いやすいUI/UX(User Interface/User Experience)の改善を継続的に行い、新たな契約の獲得と顧客単価の向上を目指してまいります。 DTx開発支援においても、支援実績を積み上げると同時に、システム基盤の機能拡充を図り、更なる効率化を目指してまいります。
対処すべき課題
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/ 原文長 約1200文字
(4) 経営環境、事業上及び財務上の対処すべき課題 今後事業及び収益の拡大を図るために当社が対処すべきDTxプロダクト事業での主な課題は、2026年6月より販売を開始した「サスメド 不眠障害用アプリ Medcle®」の医療機関及び患者に対する認知の向上や処方可能な医療機関の拡大により、いち早く市場に浸透させることであります。加えて、後続の開発パイプラインに関して、それぞれの医療機器製造販売承認の取得と十分な収益が確保できる水準での保険収載を確実に実現することであります。さらに、臨床ニーズに対応した新たな治療用アプリの開発に着手し、それらを継続的に市場に投入していくことも長期的な課題として認識しております。 また、DTxプラットフォーム事業のうち汎用臨床試験システムでの課題は、規制に対応したうえで臨床開発コストの低減に着実に寄与することだと考えております。 その他、継続的な成長と企業価値の向上を目指すうえで対処しなければならない各機能面での課題を以下のように考えております。 (営業活動における課題) 当社は、国内外の製薬企業や医療機関等と友好的かつ経済的な相互関係(共同研究開発体制)を築いており、今後さらなる共同研究開発契約を獲得・推進するために研究開発体制の整備・充実と連動した戦略的な営業活動が重要だと考えております。また、販売を開始した「サスメド 不眠障害用アプリ Medcle®」をいち早く普及させるため、自社主催のウェビナー及び学会への出展等によるプロモーション活動を積極的に実施してまいります。 (研究開発活動における課題) 当社は、DTxプロダクト事業において治療用アプリの治験システム、治療用アプリを搭載した端末装置、および治療用アプリのプログラムに関する特許技術を保有・活用しており、現時点においては大きな技術的優位性があると考えております。また、DTxプラットフォーム事業に分類される汎用臨床試験システムおよび機械学習自動分析システムは今後の活用に大きな可能性を秘めております。当社は、自社システムの優位性を確保し続けるため、国内外の製薬企業及び学術研究機関等との共同研究を推進しつつ、今後も自社内における研究開発及びその体制の強化を進めてまいります。 (内部管理・統制における課題) 当社は、継続的に企業価値を高めていくためには、コーポレート・ガバナンスの強化が重要な課題の1つであると認識しております。経営の効率化を図りながら、一方でその健全性、透明性を高め、長期的、安定的かつ継続的に企業価値を向上させることが、株主をはじめ、すべてのステークホルダーの皆様から信頼をいただく条件であると考えております。企業価値向上のために、俊敏さを備えた全社的に効率的な組織の構築を必要条件としつつ、業務執行の妥当性、管理機能の効率性・有効性を心がけ、改善に努めてまいります。
経営成績・財政状態の概況
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/ 原文長 約7630文字
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況 当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は以下のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況 当社は、治療用アプリ開発及び製造販売を行う「DTx(デジタル治療:Digital Therapeutics)プロダクト事業」、並びに汎用臨床試験システム、機械学習自動分析システムの提供及びこれらシステムを活用したDTx開発支援から構成される「DTxプラットフォーム事業」の2つの事業を展開し、ブロックチェーン技術やAI(人工知能)技術の応用で業界に新たな価値を生み出し社会課題を解決することを目指して事業を推進しています。 DTxプロダクト事業では、不眠障害の治療支援を行うプログラム医療機器として開発しておりました不眠障害用アプリについて、2026年6月1日より保険適用となり、同日より販売を開始しております。本アプリに関しては、2026年8月26日付で、塩野義製薬株式会社との間で締結しておりました販売提携契約に基づく保険収載に伴うマイルストン収入の額を2億円とすることで合意するとともに、当該販売提携契約の終了に関する合意書を締結しました。今後は、当社単独で本アプリの販売を推進してまいります。また、杏林製薬株式会社と共同開発を行っている耳鳴治療用アプリにおいては、検証的試験を開始し、最初の被験者により本アプリの使用が開始されたことによるマイルストン2.4億円を受領いたしました。今後は、共同研究開発及び販売に関する契約に基づき、開発進展などに応じたマイルストン収入の受領を予定するとともに、製品上市後はその販売額に応じたロイヤリティを受領する予定です。さらに、あすか製薬株式会社と共同開発を行っている月経前症候群・月経前不快気分障害を対象とした治療用アプリでは、特定臨床研究で期待する有効な結果が確認されたことに伴い、マイルストン1億円を受領いたしました。今後は開発段階などに応じたマイルストン収入として総額最大23億円の受領を予定するとともに、製品上市後はその販売額に応じたロイヤリティを受領する予定です。進行がん患者向けのアドバンス・ケア・プランニングを支援するアプリでは、企業治験(第Ⅱ相臨床試験に相当)を行っております。本アプリについては、東京慈恵会医科大学と産学連携講座を開設し、社会実装を目指していくこととしています。その他のパイプラインにつきましても、慢性腎臓病患者向けの腎臓リハビリアプリでは、探索的試験(第Ⅱ相臨床試験に相当)を完了し、次の試験に向けて準備を進めております。…
セグメント関連
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/ 原文長 約557文字
4.セグメント資産の調整額 4,486,302千円 は、各報告セグメントに配分していない全社資産であります。 当事業年度(自 2025年7月1日 至 2026年6月30日 ) (単位:千円) 報告セグメント 調整額 (注)1 合計 DTxプロダクト 事業 DTxプラット フォーム事業 事業収益 外部顧客への事業収益 340,234 156,977 497,211 497,211 セグメント間の内部 事業収益又は振替高 340,234 156,977 497,211 497,211 セグメント利益又は損失(△) 103,418 76,958 180,376 △ 510,538 △ 330,161 セグメント資産 88,753 88,753 4,129,354 4,218,107 その他の項目 減価償却費 9,909 9,909 264 10,174 有形固定資産及び 無形固定資産の増加額 82,334 82,334 74,138 156,472 (注) 1.セグメント利益又は損失(△)の調整額 △510,538千円 は、各報告セグメントに配分していない全社費用であり、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。 2.セグメント利益又は損失(△)の合計は、財務諸表の営業損失と一致しております。