事業の内容
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/ 原文長 約8262文字
3【事業の内容】 昨今では、世界的にカーボンニュートラルやサーキュラーエコノミーの実現に向けた取り組みが進むとともに、経済安全保障の観点から、重要鉱物をはじめとする資源の安定確保及び循環利用の重要性が高まっています。 当社は、顧客課題の特定から研究開発、実証、エンジニアリング、事業化・社会実装までを一貫して担う機能を基盤として、環境対応型プロセスのグローバルスタンダード化を目指す技術プロバイダーです。当社は、この独自技術を産業プロセスとして社会実装する一貫機能そのものを競争力の源泉と位置付け、現在、①マイクロ波技術プラットフォームを活用する「マイクロ波ソリューション事業」と、②DualPoreSystem(DPS技術)を活用して低濃度の貴金属を回収する「DualPoreソリューション事業」の2つの事業を展開しています。DualPoreソリューション事業は、マイクロ波ソリューション事業で培った当該機能を、マイクロ波以外の技術領域へ展開する最初の事業であります。 なお、当社の計算書類及び本有価証券報告書の「第5 経理の状況」において使用している「マイクロ波化学関連事業」及び「低濃度貴金属回収事業」は、本項における「マイクロ波ソリューション事業」及び「DualPoreソリューション事業」にそれぞれ対応するものであります。 また、当事業年度より、DualPoreソリューション事業を開始したことに伴い、セグメント区分を変更しております。「マイクロ波ソリューション事業」を報告セグメントとし、DualPoreソリューション事業については、報告セグメントに含まれない「その他事業」に区分しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。 両事業は、独自技術を顧客の製造工程に適用し、実証・導入を通じて得られた知見を蓄積・標準化することで、ソリューションを横展開していく事業化の考え方を共通の基盤としています。一方、その収益構造は異なります。マイクロ波ソリューション事業は、製造プロセスの省エネルギー化、高効率化、コンパクト化等を実現するとともに、重要鉱物に関連する金属製錬・鉱山プロセスへと適用領域を拡げるプロジェクト型の事業であります。これに対しDualPoreソリューション事業は、顧客の既存の排液ラインにDPSカートリッジを設置し、回収した低濃度貴金属の価値を顧客と分け合う形で継続的に収益を得るストック型の事業であり、顧客製造ラインへの導入数の積み上げが収益基盤の拡大につながる構造にあります。 (1) マイクロ波プロセスの原理、優位性及び歴史 伝統的なモノづくりの方法においては、エネルギー伝達手段として、伝熱プロセスが用いられています。…
経営方針・経営戦略・対処すべき課題
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/ 原文長 約2413文字
(2) 経営戦略等 当社は、化学産業への依存度が高いこと及び大型プロジェクトが受注に占める割合が相対的に高いことが、短期的な業績変動の幅を大きくする要因であると認識しております。この認識のもと、顧客基盤と収益源の多様化を経営上の重要課題と位置づけ、①適用領域を拡大し、②技術プラットフォームを継続的に獲得してまいります。 ① 適用領域の拡大 当社は、マイクロ波ソリューション及びDualPoreソリューションについて、既に事業化している領域を基盤として、両技術の特性を活かすことのできる新たな産業・用途への展開を進めてまいります。 マイクロ波ソリューション事業では、これまで化学・材料分野を中心に培ってきた技術・ノウハウを活用し、金属製錬・鉱山プロセス等の資源・金属分野への展開を進めるとともに、半導体分野をはじめとする新たな用途についても探索・検証を行います。また、DualPoreソリューション事業では、半導体製造工程等における低濃度貴金属回収の実績を基盤として、化学・材料分野や資源・金属分野を含む新たな回収対象領域への展開を進めるとともに、回収対象元素の拡大に取り組みます。 このように、既存の技術プラットフォームを複数の産業・用途へ横展開することで、顧客基盤及び収益機会の拡大を図ってまいります。あわせて、装置・設備の標準化及び共通化を進めることにより、案件ごとの開発工数及び調達コストを低減し、中長期的な収益性の改善並びに開発期間の短縮を図ります。 ② 技術プラットフォームの継続的な獲得 当社は、マイクロ波技術及びDualPoreSystem技術に続く新たな技術プラットフォームを継続的に獲得・育成し、提供するソリューションの拡大を図ってまいります。 当社はこれまで、顧客課題の把握から事業開発、研究開発、実証、エンジニアリング、事業化・社会実装までを一貫して推進する機能を培ってまいりました。こうした機能を活用し、顧客が抱える産業プロセス上の課題を起点として、新たな技術及び事業機会の探索・検証を進めます。当事業年度に譲り受けたDualPoreソリューション事業は、当該取組の最初の成果であります。 技術プラットフォームの獲得にあたっては、自社による技術開発に加え、外部企業・研究機関との技術提携、事業譲受、M&A等も活用します。その実行に当たっては、後述の財務上の課題を踏まえ、収益基盤の確立及び財務基盤の強化を優先しつつ、財務負担が限定的な手法を中心に検討してまいります。 これにより、マイクロ波、DualPoreSystemに続く新たな独自技術を継続的に事業ポートフォリオへ加え、対応可能な顧客課題及び提供ソリューションを拡大することで、中長期的な成長を目指してまいります。 事業別の取組は以下の通りです。…
対処すべき課題
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/ 原文長 約3407文字
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社が優先的に対処すべき課題は下記のように考えております。 1.事業上の課題 1) 全社共通の課題 ① 顧客基盤及び収益源の多様化 当社のマイクロ波ソリューション事業は、化学産業への依存度が高く、また、売上規模の大きい大型プロジェクトの進捗及び検収時期によって、各事業年度の売上高及び損益が変動する傾向があります。2026年6月期においては、複数の大型プロジェクトにおいて顧客側の開発計画や投資時期の見直しによる受注遅延が生じており、当社は化学産業への依存度及び大型案件への売上集中を短期的な業績変動を大きくする要因と認識しております。 このため、受注遅延が生じている案件について顧客との協議を継続し、その進捗を図るとともに、マイクロ波ソリューション事業において金属製錬・鉱山プロセス等への展開を進め、加えて、DualPoreソリューション事業その他の新たな事業を育成することで、顧客基盤及び収益源の多様化を推進してまいります。 ② 経営管理体制 当社が継続的な開発パイプラインの拡充及び新規事業創出を進める上で、パイプラインの進捗管理、予実管理等を行うための経営管理体制の強化は重要な課題と認識しております。当社は、組織が健全かつ有効、効率的に運営されるように、パイプラインの進捗モニタリングを行うための内部統制の整備、強化、見直しを行っていく方針です。 ③ 人材確保 当社が展開する事業は、複数の技術分野や専門領域を組み合わせ、顧客の課題に応じたソリューションを開発・提供することを特徴としております。このため、事業の拡大にあたっては、研究開発、プロセス開発、エンジニアリング、生産技術等の幅広い専門性を有する人材をバランス良く確保し、事業環境や顧客ニーズの変化に応じた開発・事業推進体制を継続的に強化していく必要があります。 また、当社が持続的な成長を実現するためには、新たな事業機会及び案件の創出を継続するとともに、それらを着実に事業化につなげていくことが重要となります。そのため、専門的な知見に加え、顧客や社内外の関係者と連携しながら、研究開発から事業化までを一貫して推進・マネジメントできる人材の確保及び育成を重要な課題と位置付けております。特に、各事業及びプロジェクトを主体的に牽引できるプロジェクトリーダー級の即戦力人材の確保に努めてまいります。 2) マイクロ波ソリューション事業 ① 技術開発体制 当社がマイクロ波ソリューション事業を拡大していくためには、技術プラットフォームの継続的な強化及び効率的な開発体制の構築が重要な課題であると認識しております。…
経営成績・財政状態の概況
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/ 原文長 約4350文字
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態の状況 (資産) 当事業年度末の資産合計は1,399,210千円となり、前事業年度末に比べ725,328千円減少しました。 これは主に、売掛金が461,056千円、有形固定資産が129,062千円、現金及び預金が105,905千円それぞれ減少したことによるものであります。 (負債) 当事業年度末の負債合計は1,246,306千円となり、前事業年度末に比べ185,774千円増加しました。 これは主に、契約負債が69,752千円、買掛金が62,687千円、それぞれ減少したのに対し、長期借入金が327,500千円、1年内返済予定の長期借入金が109,440千円それぞれ増加したことによるものであります。 (純資産) 当事業年度末の純資産は152,904千円となり、前事業年度末に比べ911,102千円減少しました。 これは、資本金及び資本準備金が10,775千円、新株予約権が32,225千円それぞれ増加したのに対し、利益剰余金が964,878千円減少したことによるものであります。 ② 経営成績の状況 決算期変更に伴い、当社の当事業年度は15か月の変則決算となっております。このため、前事業年度との比較は行っておりません。 製造業の中でも化学産業は、原料や素材を担う産業として経済の発展を支えてきました。しかしながら、多くの製品や製法にイノベーションが起こる中、同産業は長きにわたってその登場からほとんど姿を変えておらず、現在も未だ重厚長大のエネルギー大量消費型のプロセスが多く残っています。 当社は、「何を作るか」ではなく「どのように作るか」に着目し、製造プロセスを化石資源由来の「熱と圧力」から電気由来の「マイクロ波」に置き換えることで、「省エネルギー」・「高効率」・「コンパクト」な環境対応型プロセスのグローバルスタンダード化を目指す技術プロバイダーです。 当社は、「デザイン力」及び「要素技術群」からなる技術プラットフォームを駆使して、顧客課題に応じて、ラボ開発、実証開発といった研究開発フェーズから、実機製作、製造支援といった事業フェーズまでをワンストップでソリューションとして提供しております。現在では、炭素素材、ケミカルリサイクル、金属製錬/鉱山プロセス、電子材料、医薬品などの幅広い分野において研究開発のパイプライン拡充及び積極的な事業開発活動を行っております。 近年、地球規模の課題である気候変動問題の解決に向けて、「カーボンニュートラル」を目指す動きが世界的に加速しております。…
セグメント関連
抽出本文
/ 原文長 約570文字
3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報 当事業年度(自 2025年4月1日 至 2026年6月30日) (単位:千円) 事業セグメント合計 財務諸表計上額(注)2 報告セグメント その他事業(注)1 合計 マイクロ波化学関連事業 売上高 外部顧客への売上高 1,050,470 1,050,470 7,289 1,057,759 1,057,759 セグメント間の内部売上高又は振替高 1,050,470 1,050,470 7,289 1,057,759 1,057,759 セグメント利益又は損失(△) 358,613 358,613 △ 3,770 354,843 354,843 その他の項目 減価償却費 131,355 131,355 79 131,434 131,434 (注)1.「その他事業」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、低濃度貴金属回収事業であります。 2.セグメント利益又は損失は、損益計算書の売上総利益と一致しているため、差異調整は行っておりません。 3.セグメント資産及び負債については、事業セグメントに資産及び負債を配分していないため、記載しておりません。ただし、減価償却費については、各事業セグメントへの帰属関係に基づき集計しております。
主要な顧客・販売先
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/ 原文長 約2279文字
4.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績のうち、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満の相手先につきましては、記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたっては、当事業年度末日における資産及び負債、会計年度における収益及び費用について会計上の見積りを必要としております。この見積りに関しては、過去の実績及び適切な仮定に基づいて合理的に計算しておりますが、実際の結果と相違する場合があります。 なお、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものはありません。 ② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 当事業年度における財政状態及び経営成績の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態の状況 ② 経営成績の状況」に記載のとおりであります。 ③ キャッシュ・フロー、資本の財源及び資金の流動性 当社は、基盤技術の強化をはかるべく、積極的に研究開発活動を実施してまいりましたが、今後も継続して実施する方針であり、必要な資金は、自己資金、金融機関からの借入金、新株発行による調達資金により充当することとしております。 当社の資金の流動性については、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 ④ 経営方針、経営戦略又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標の分析 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、マイクロ波ソリューション事業における1)新規契約獲得数、2)契約総数、及び3)フェーズ別売上高を主な経営指標として重視しており、各指標の進捗度は以下のとおりです。 なお、当事業年度は決算期変更に伴い、2025年4月1日から2026年6月30日までの15か月間となっております。このため、2024年3月期及び2025年3月期との比較にあたっては、対象期間が異なる点にご留意ください。…